マテオチャンスを知った時、DAVE MATEOはもういなかった

けん玉にまつわるもろもろをなんとか言葉で伝えようとするブログです

マテオチャンスをあきらめない

ひさびさにマテオチャンスの話。
今、自分史上最高にマテオ熱が盛り上がっている。
マテオに関する過去記事はこちら。↓

mateomateo.hatenablog.com

 

mateomateo.hatenablog.com

 

マテオチャンスを身に付けたい。
メイクしたい、じゃない。
自分のトリックとして身に付けたい。
なんなら得意技って言いたい。

そんな大それた望みは初メイクの1週間後には諦めていた。実は。

理由は当時あまりにも肘と手首が痛かったから。
そしてマテオは練習していると肘と手首に恐ろしく負担が大きかった。
一回メイクするのに30分以上かかるので、
その後はもう腕の痛みで何もやる気にならない。
なんなら数日けん玉休まないと腕が使い物にならない。

そして数日後再び練習しようとすると何も体に残っておらず、
また30分、あるいはそれ以上の時間を費やしてもメイクできなかったり…
情けなくて自分の腕の痛みにイラ立ち、けん玉さえ憎く思えたこともあった。

ジャグやフリップばかりがけん玉の上手い下手を左右する要素ではないし、
それだけにこだわるのは楽しさの本質でもない。
そんなことは理性ではわかっている。
それでもそんな理性を飛び越えた本能に近い部分で、
あのカッコいいトリックを自由自在に操りたい!
と思ってしまうのだ。
何度でも。
れは呪いにも似ているかもしれない。

毎日マテオばかり練習できる人や毎日マテオをメイクできる人やとりあえずマテオなんて言ってすぐできる人すべてが心底羨ましかった。
僕には恐らく無理だと思っていたから。
あきらめていた。
こんなポンコツな腕では到底継続的な練習はできない。
故に上達しない。

いつしかマテオに限らずジャグ絡みの練習をほとんどしなくなり、
裏月やったり風車やったりしつつダラダラけん玉は続けていたけど腕は完治せず。
このころ、たぶんけん玉へのモチベーションが自分史上最低に落ちていたと思う。

 

そうこうしてるうちに今度は腰痛を患い長期でけん玉をやる時間が減った。
鬱々とした日々をなんとかやり過ごし、ようやく腰痛から解放された時、
いつの間にか腕もだいぶ回復していることに気付いた。

再びちょこちょこジャグ系のトリックも練習するようになり、たまに思い出したようにマテオにチャレンジしたら…あれ?
なんか前より良くなってる?

相変わらず時間はかかるけど、前よりメイクできるようになっている…
なんでだろ…

正直理由はわからない。
まあいろんな人のマテオをずーっと見続けてはいたから、それが何かしら影響しているのか?
それか夢で練習でもしてたのか?(ははーん、バカだな…バカだろ、お前)
あるいは最近練習してる1.5ジャグけんのおかげで若干ジャグがコンパクトになったから?

とは言え上手くなった実感はない。
狙ってメイクできてもいない。
なんなら複数ジャグとか前より全然続かんし…

でも…もしかしたら今練習したらちゃんと上手くなるんじゃないか?
という欲が出てきたのも事実。
今度こそマテオチャンスを本気で練習して自分のモノにしたい。

例によって長い前置きだけど、今回はマテオチャンスが、「できた」けど「できる」ってまだ言えない人向け?というニッチな内容。
しかもコレで「できる」ようになるかはまだわかんない…
ま、しばしお付き合いください。
マテオチャンス民主化の夜明けは遠い…

 

と、なると改めて
自分のマテオの課題は何なのか?
効率的な練習方法はどんなものか?

ゼロベースで考えてみた。

課題は…多過ぎて正直全部、ってなるんだけど…

①初手のけんフリップ
いつまで経ってもなかなかけんを水平位置でキャッチできない。
玉の上がる高さが安定しない。

②2手目のジャグからのけんフリップ
ジャグで玉をフワッと上げれない。
フリップする位置毎回違う。
フリップにならないことも多々有り。
できてもフリップ遅い。
フリップ終わった時には玉がもう落ちてる…

③最後のジャグけん
ジャグフリが遅いから手首を下げられず、
スナップでけんを投げられない。
普段のジャグより速いスピードで高い場所から落ちてくる玉にタイミングもけんを投げる場所も合わせられず、超バタつく。
けんと玉当たりまくる。

マジで全部やん(泣)。

 

全部をしっかり練習すると結局肘と手首が死ぬ。
死んだら上達できない。
短時間でも効果的な練習を継続的にすることが必要不可欠だ。
悩んだ結果、
②のジャグフリを集中的に練習する
と結論づけた。

理由は二つ。

1.単純に練習量が最も足りない
通しでマテオを練習しているとしょっちゅう初手でつまづくからジャグフリまでいける回数がそもそも少ない。
必然的に練習量が初手よりも大幅に少なくなっていた。
最後のジャグけんは最近1.5ジャグけんを毎日やってるし、
ジャグフリが改善すれば自然と手首を下げれない問題も解決できるはず。

2.ゆーだま氏ですら2〜3年この練習を継続してマテオを身につけていたことを知った
知った、と言うか再認識した、が正しい?
ジャグフリだけをひたすら繰り返す練習方法はマテオではなく穴コンの解説動画の方で語られていて、最近まで観たことも忘れていた。
なんとなくマテオの動画をいろいろ漁ってる時に観直したら、
「ジャグフリだけ集中的にやって、投げた玉は左手でキャッチしてしまうやり方」が紹介されており、めっちゃいい!と改めて気付いた次第。

youtu.be

当時はこちらのレベルが低過ぎてあまりその効果をちゃんと理解できずにいたのかもしれない。

数年ぶりに観たら、ゆーだま氏の「ジャグからフリップに移行する時の切り返しの速さがとにかく重要」ということばが、すとんと腑に落ちたのだ。

一応メイクした経験はある分、以前よりマテオチャンスというトリックに対する理解度や分析の解像度が上がった結果、練習の効果が想像しやすくなったのかもしれない。

あと改めて
①フリップ
②ジャグフリ
③ジャグけん
という自分で考えたマテオの分解は筋が良かったのかも、と自画自賛してみたり。

 

最終的にゆーだま氏のやり方に若干のアレンジを加え、下記の練習方法に落ち着いた。

・手のせ大皿スタートでジャグフリのみを繰り返す
ジャグで投げた玉は左手でキャッチ。
手のせ大皿からそこまでが1セット。

drive.google.com

↑こんな感じ。
フリップを玉が頂点に達する前に終えるのが理想。(動画、そうなってないけど…)
これだと崩れ切った体勢で投げ続けて変なクセがつく心配も、玉やけんを落として腕に負担がかかる心配も少ない。
ジャグの手首のスナップ
玉トス時の柔らかさ ※5/18追記 長いんで注釈で*1
フリップ時のスピード
短い時間でやることの多いマテオの中で、大きくこの3つぐらいに意識を集中できるのもいい。
いわゆるタイパが高いように思う。

また、この練習はだんだん難易度が上がるようにやり方をいくつか考えた。

1.けんを見てジャグフリ
とにかく理想の動きが、自分の腕でもできるんだ、と体に刷り込む作業。
玉フワ、フリップ鬼速が理想、って腕に言い聞かせながらやる。(急に精神論持ち出す昭和世代)
調子悪い時は紐なしでやったりもする。

2.玉を見てジャグフリ
フリップまでキレイにキャッチできる確率が上がってきたら基本はこちらに移行したい。

3.フリップの後に手首を下げる
どうしても最後のジャグけんで焦ってしまって手首を使わずに投げるから
回転がコントロールできずにキレイなジャグけんにならない。
最後に玉投げるのを度外視でけん先を下げることだけを意識してみる練習。

4.最後のジャグけんまでやる
クリーンかつ素速くフリップできて最後の玉トスまでいけそうな場合のみ。

 

これをだいたい1日15分ぐらいやることにした。
まだ3日目ぐらい。
最初の5分はひたすらジャグフリ→左手で玉キャッチのみ。
今はまだ1と2を行ったりきたりしてる状態。

次の5分はフワッと玉上げられてフリップもキレイな時だけ3の手首を下げるところまでやったり4のジャグけんまでやったりする。

最後の5分だけは毎回最後のジャグけんまでチャレンジ。
毎日1回ぐらいはだいたい最後のジャグけん刺すまでいける。

この練習始める前はマテオを1回メイクするまで平均20分ぐらいかかっている。
初メイク当時よりマシだけどやっぱり長い。
1回チャレンジするのにだいたい5秒かかるとして1分間に12回できるから、メイク率240分の1?
わお、絶望!
でも裏を返せば、①初手のけんフリップ、②ジャグフリ、③ジャグけんのそれぞれの確率を上げていけば自ずとメイク率もあがるはす。

あくまでマグレではないマテオを本気で身に付けるための練習なので、
初手をミスった続きをやることはムダ、と切り捨てた。
肘や手首の負担が少なく、短時間にギュッとやることを凝縮したこの練習方法が今の自分には最も合っているように思う。

あと単純にこの練習、割と楽しい。
タイミングバッチリでリズム良く連続でジャグフリできると気分も良い。
パシパシッとけんをキャッチする音がなんとなく爽快。
最後のジャグけんまで刺せると感覚的には限りなくマテオ。
これは決まるたびに結構嬉しい。楽しい。大好き!
楽しい練習は長続きする。

今度こそこの分解&反復練習でマテオを本気で身につける。
センスのなさも腕の痛みも言い訳にしない。
逆に調子良い時のオーバーワークも厳禁。
メイクできるまでひたすら練習するのはケガの元。
己の体のコンディションと足りない技術に真剣に向き合う。逃げない。
僕は僕があきらめるまでマテオチャンスをあきらめない。*2
(本気過ぎて自己啓発臭…なんか怖いよ、アンタ…)

とりあえず毎日15分やってみよう。
1ヶ月後にメイク率がどれだけ上がってるのか?
セルフ人体実験スタートじゃーい。
結果はまた改めて。

割と本気でドキドキしてる。

*1:スローで撮った動画を何度も観て初めて理解できた個人的な気づき。
けんを手首のスナップで投げると、けんが手から離れた瞬間、その反動で自動的に手首が下がる。
その手首が下がった一番下の位置で玉をキャッチすると自然と柔らかいトスになる。
何万回もジャグやっていてこんなことにも気付いてなかったなんて…
柔らかく投げようとすればするほど力んでた日々…
当然リラックスするのは大事なんだけど、
最も大事なことは玉を柔らかく投げようと意識することではなく、手首が下がった瞬間に玉をキャッチするタイミングでありリズムなのではないだろうか。
そして柔らかいトスをしたいなら
けんを投げる時に手首をしっかりスナップさせなければ反動でちゃんと手首が下に下がらない。
・けんを投げる前にしっかりけん先を下げる
・手首をスナップさせて水平位置でけんを離す
・タイミング合わせて手首が下がった瞬間に玉をキャッチする
この3つの精度が上がるとジャグが一段階レベル上がりそうな気がする。
…と言うかコレに気付いた後、ジャグフリからジャグけん狙えるチャンスが劇的に増えた!

*2:元ネタはマンガ「左ききのエレン」/作者:かっぴー です