けん玉を始めたのが2019年10月なので、その年のけん玉ワールドカップ(以下KWC)はすでに終わっていた。
なので僕がKWCをリアルタイムで観たのは2020年のオンラインが初めてだった。
出張中にベッドに寝転がってスマホの小さい画面で観ただけだけど、世界レベルの現在地を知ってとても興奮したものだ。
残念ながら今年もオンラインでしかも地方ごとの会場が新型コロナの感染拡大で次々に開催中止に追い込まれている逆風吹きまくりの状況だ。
とはいえオンラインも2回目なので前回からの進化をいろいろ期待してワクワクしながら待っている。
出る予定は全くないが。
いつか出たくなることもあるのかな…
今回はそんな開催直前のKWCを「数字で知る」という追い風にも何にもならない内容だけど、KWC知ってる人も知らない人も楽しんでもらえると幸いです。
参加人数の推移
順調に増えているがコロナで停滞?
2017年以降、外国人選手の参加が減ってきているのも気になるところ。
昨年はオンラインだったのだから時差があるとはいえ、
例年より増えてもおかしくないのに結果は横ばい。
参加国数も2016年の20をピークに停滞している。
女性がどんどん増えているのは好ましい傾向。
身体的な能力での男女差がほとんどないのが
他のスポーツと比べた時に圧倒的にけん玉の良さだと思う。
キッズプレーヤーがトップで活躍できるんだから。
ま、キッズはある意味キッズであることが身体的なアドバンテージになってるのかもしれないけど。
体操やフィギュアスケートのように。
公式トリックの変遷
■高難度化し続けるトリック
たった数年であっという間に複雑化、高難度化が進んでいる状況を
どうやって数値化しようかと悩んだ結果、
トリックの文字数で比べる
というアホみたいに単純な方法を試してみた。
KWCのトリックは各レベル10個ずつ、レベル12まである。*1
そのトリックに使われている文字の数をすべてカウントして開催年ごとに並べたら面白いんじゃね?、という「ちてきこうきしん」…
グラフはレベル10までとレベル12までの2バージョンを作成し、
2020年は過去トリックからくじ引きで選んだだけなので除外。
同じ技で表記が変わっているものは後の時代に合わせてリネームしてからカウント。
これが地味にしんどい作業だった…
数字を見ると、2018年まで一気に複雑化していったのがわかる。
確かにトリックリストを見ても2018年のトリック名の長さはちょっと異常だ。
一番長いのはコレ。↓
「Underbird, Kenflip lighthouse insta 1 turn swap triple kenflip-flip lighthouseinsta 1 turn swap underbird,1 turn in」
アンダーバード~けんフリップ灯台インスタ1回転スワップ3回転けんフリップフリップ灯台インスタ1回転スワップアンダーバード~回転けん
噛まずに言えたアンタはすごい。
2019年以降は、難易度は上げつつもよりシンプルな構成に変えてわかりやすくしようとしている揺り戻しのようなものを感じる。
■トリックにはトレンドがある
種類 | 2014 | 2015 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2021 |
ジャグ/フリップ/風車 | 40 | 52 | 62 | 80 | 97 | 114 | 97 |
タップ | 4 | 8 | 17 | 20 | 30 | 34 | 29 |
飛行機/はねけん | 23 | 12 | 12 | 18 | 19 | 16 | 14 |
投げ技 | 14 | 11 | 8 | 9 | 8 | 11 | 6 |
灯台 | 17 | 21 | 18 | 21 | 28 | 19 | 22 |
月面 | 8 | 11 | 28 | 33 | 34 | 50 | 50 |
ふち/バランス系 | 16 | 23 | 38 | 35 | 41 | 38 | 32 |
インスタ/ファスト | 0 | 3 | 5 | 14 | 28 | 26 | 14 |
このグラフと表は、厳密なトリックごとの数ではなく、単語の数のカウントだけど、
トリックのトレンドをざっくり把握するには十分かと。
やっぱりジャグ/フリップ/風車がすんごい右肩上がり。
月面もイメージ通りどんどん増えている。
インスタやファストハンドは2014年にはなかった技。
あれよあれよと勢力を伸ばし、完全に定番化した。
あんまりけん玉のことをご存じでない方向けに簡単に説明しておくと、
ジャグ:けんと玉をお手玉のように交互に投げるトリック
フリップ:けんを親指で弾いて回転させるトリック
風車:人差し指を軸にけんを回転させるトリック
タップ:けんの底を玉で叩いて回転させるトリック
飛行機:玉持ちでけんを入れるトリック
はねけん:玉に入れたけんを1回転させて再び玉に入れるトリック
灯台:玉にけんを乗せるトリック
月面:正しくは月面着陸。玉に大皿または小皿を乗せるトリック
インスタ:玉とけんが接地した瞬間に次の技に移行すること。トリックの属性的なもの。
ファスト:正しくはファストハンド。フィニッシュ時に素早くけんと玉を持ちかえること。これもトリックの属性的なもの。
てな感じ。興味があればぜひインスタグラムやYoutubeで上記の技を検索してみてください。ビビりますぜ。
これ、5年後はどうなってんのかなー?世界中でけん玉をこんな楽しみ方してるの僕だけかもしんない…これはこれで楽しいけどたまに1円にもならないことに気付いて我にかえりそうになる。
どうせ儲かるアフィブログなぞ書く才能はないのだが。
KWCのトリックリストが作られる内幕は下記記事に詳しい。↓
自動翻訳でザっと読んだだけだけど…
関係者にしっかり取材して、KWCのトリックがどうやって選ばれるのかを詳細に解説してくれてます。
もっと他にも上位ベスト10の年齢や賞金額の推移とか、メーカーごとの勢力図なんてものもアイデアとしてはあったんですが、ちょっと時間も資料も足りなさ過ぎて挫折。
もう前日だけど最後に今年の優勝者の予想でも。
個人的には練習大会で驚愕の1600点を叩き出したKROMのyasu_hcくんを応援している。
パンキッシュな外見と丁寧な物腰のギャップにはキッズも大人もみんなヤラれちゃうでしょ。
彼の本領はフリースタイルだとは思うけど、*2ここまでKWCルールにアジャストして仕上げてくるなんて!
今回に限っては単なるガチガチの本命なのかもしれない。
一度も習ってない、テキト~って言いながら踊ってるダンスがクソカッコ良かったのが変に印象に残ってる。
↑コレコレ!この体の柔軟性!*3
ひとことで言えば「運動神経の権化」。
たぶんどんなスポーツに打ち込んでも一角の選手になってた才能なんだろう。
彼がスケボーとかもやりつつ、けん玉に軸足をしっかり置いて活動しているのはけん玉界にとっての福音だと思う。
いやー、しかしもう明日か。
その他勝手に注目選手まとめ!正直全員バケモン。
有力選手がひしめくGroup10は必見として、
その他のGroupにも注目プレーヤーが結構ばらけてる。
しかし日本人が英語名でファーストネームだけは判別しづれえ…
Group1
Missu:神業のような静止系を見たい。
Group2
Jacob Low:Mr.クラウドバウンス!
Rodney Ansell:なんだかんだやっぱり好き。
Jake Fisher:2016年Catch&Flowチャンピオン。
Group4
Bonz Atron:バケモンofバケモン。
Group9
Aventiss:KWCルールでは厳しいと思うけど見たいのがファン心理。
Soma Fujita:KWCルールでは…以下略。
もうちょっと早くこの記事あげれたらよかったんだけど、ワクチン接種の副反応でダウン気味。
今回は仕事のExcelよりがんばって疲れた…!
あかん、日付変わってまう!
明日はゴロゴロしながらKWC観よーっと。