マテオチャンスを知った時、DAVE MATEOはもういなかった

けん玉にまつわるもろもろをなんとか言葉で伝えようとするブログです

けん玉でブログを書く理由

DAVE MATEOが亡くなった2019年10月にけん玉を始めた。

もちろん当時はDAVE MATEOというプレーヤーも知らなければマテオチャンスなんてトリックの名前も知らなかった。

今となってはこんなにけん玉にハマったきっかけが何だったのか自分でもよくわからない。

でもやればやるほどできる技が増えて、
知れば知るほどわからないことも増えて、
いつの間にかどこに行くにも持っていくようになった。

ワールドカップ、CATCH & FLOWなどの大会の動画やいろんなプレーヤーがインスタにアップしている動画も浴びるようにたくさん見た。

(253) BEST8 | Kendama Worldcup 2019【神業連発!けん玉ワールドカップ!】 - YouTube

www.youtube.com

(253) Catch & Flow 2019 / Final / Kaito Nakajima vs Yasuhito Chiba - YouTube

www.youtube.com

 

だんだんハマっていく自分を自覚しつつ、
「いい年こいて何やってんの?お前」
と醒めた目をしたもう一人の自分が時折ツッコミを入れてくる。

競技としてトップを目指すようなモチベーションも可能性もあるわけじゃないのになぜけん玉をし続けるのか。

プロのプレーヤーが軽々とこなす複雑な連続技のほとんどはおそらく僕には一生できないだろう。

だがそれでも毎日自覚するのは、昨日の自分より今日の自分の方が上手くなっている、という単純な事実。

試行錯誤の末に昨日はできなかったトリックを今日はメイクできている。

その事実が積み重なると、明日の自分は今日の自分より絶対上手くなっているはずだ、という確信のようなものが生まれる。

そこから今度は半年後の自分はどれぐらい上手くなっているんだろう?という期待が生まれる。

それを意識した時にはもう家族が引くぐらいどっぷりハマっていた。

 

一生できないトリックがあるとしてもトッププレーヤーになる可能性がゼロだとしても僕が毎日成長している事実は変わらない。

 

進む老眼、軋む関節、「老い」を実感させられる日々の中で、確実に「成長」できることがある。
それってシンプルに快感だ。

その成長を確認するツールとしてglokenの「けん玉検定」を意識しだしたのは始めて1年経った頃。

同時におぼろげに知っていたマテオチャンスというトリックを当面の目標として意識することにもなる。

けん玉検定マスター1級最後のトリック、マテオチャンスを目標にするのは「大人になってからけん玉にハマる人あるある」の一番ベタなやつかもしれない。

だってやっぱジャグとかフリップってカッコいいしね…

で、いろいろDAVE MATEOの動画やインスタを観るようになってすぐ気づいた。

 

DAVE MATEOって2019年10月に亡くなってるやん…
そう、僕がけん玉始めてすぐのころに…

 

たった1年前なのになんかすごい昔のような気がした。

けん玉の世界では日々いろんな技が生み出され、それが新しいトレンドとなり、また新しいトレンドに取って代わられ、という新陳代謝がすごいスピードで起きている。

5.6年前のブーム期にけん玉を手に取った日本のキッズプレーヤーたちが今、数々の大会で上位を独占しつつある。

彼らが決めるトリックは10年前とはレベルが段違いだ。

僕のような一般のプレーヤーには憧れのトリックであるマテオチャンスもプロならできて当たり前レベルだったりするし。

 

ふと思った。
けん玉ってまだ黎明期なのかもしれない。
(あえてストリートけん玉とは言いたくない。けん玉はけん玉だし)

 

なんならけん玉ワールドカップの優勝賞金はたったの10万円だ。
(関係者のみなさん、すいません…ちなみにうちのキッチンwoodoneさんのやつです)
ルールも毎回のように変わる。

そんなけん玉の世界の移り変わりやその周辺について考察されているテキストってあんまりない。
メディア的な活動自体damanerdskendertainmentぐらいしか知らないしそれにしたって主体は動画だし英語だ。
けん玉タイムスなんてサイトも存在しているが、1年以上更新されていない。

紐の長さ、トリック、けん玉のシェイプのトレンド、トッププレーヤーのインタビューとかバイオグラフィーとかレジェンドってなんでレジェンドって名前なの?とか知りたいこといっぱいあるけどなぁ。

僕はそんな記事があれば読んでみたい。

つまり、なんでけん玉のブログなんてものを書くのか、という問いに対する答えは要するに自分が読んでみたいから、ってことだ。

上に例を挙げたような内容になるかどうかはわからんけど。
(特にインタビューとか無理…)

日々流れていくインスタの動画や画像と違って検索ワード一発でたどり着く可能性があるのがテキスト情報のいいところ。

いまだ黎明期でわちゃわちゃしているけん玉の世界の断片をこんな形で残すのも後から面白いことになるかもしれない。

そう言えばけん玉ちょっと前に流行ってたよねー、
とか訳知り顔でぬかす人たちにけん玉は別に廃れてねーし(kendama will survive©grain theory)、なんならどんどん進化してんだけど!!
って言いたい気持ちもある。

DAVE MATEOが生きていた頃を知らず、
マテオチャンスもできない
まだまだにわかな僕だけど。