以前けんのシェイプの歴史をまとめた時、こんなことを書いていた。
ダマーたちのまだ見ぬトリックへの好奇心や創造性が失われない限り、けんのシェイプの進化にも終わりはないだろう。
だが、現状その進化のスピードはあまりにも早い。
けん玉ワールドカップ以前と以後で比べたら変化率の差がエグい。
今記録に残さないと永遠にこの激動の時代の詳細がわからなくなってしまうのではないか、という謎の使命感スイッチがONに…
それから10ヶ月ほど経ったのだが…
いや、ホンマに進化のスピード早すぎるて。
更にKWCのレギュレーションについてこんなことも書いていた。
将来的にこのけんの高さ17cm、皿胴の幅7.5cmというルール自体に何かしら変更が加わる可能性は決して低くないと思う。
現実はどうかと言うと、
そんなルール変更を待たずにKendamaUSAの現在の最新モデルであり、フラッグシップモデルでもあるJETシェイプはすでにKWC規定サイズの皿胴幅7.5cmをオーバーしている。
↑こちらはCraft*1のけんのみ。
いつかは欲しい匠の品。
↑こんな感じで「皿胴幅:7.6cm」と明記されている。
新興ブランドのNLK(New Laced Kendama)のGruntシェイプも高さ170mm、皿胴76mm(僕の実測なんで個体差はあるかもしれないが)で同様にオーバーサイズ。
なんならGruntはSOLの1UPシェイプの大皿よりも小皿がデカい。
NLKもう一つの主力シェイプであるSapperは一回り小さいから大丈夫だとは思うけど。
Kendama USAの人たち、KWCはどうするんだろう…
まぁ出るかどうかも知らんけども。
Glokenのサイトで「KWCで使えませんよ」なんて注釈は特にない。
…ないけどこのままだと絶対当日ギャフンてなる人いそうな気が。
ワンチャンいけるかも、とか言いながら無理やり押し込んでる人もいそうな気が。
今年のKWCのレギュレーションのアナウンスはまだだけど、
チェッカー*2を新調するにもコストはかかる。
流石に今年いきなりレギュレーション変わるイメージはない。
状況が混沌としてきた…
そんなわけで今回も年表作りました。
ただし、最初にちょっと謝罪から…
前回と同じやり方だとどうにもうまく表に落とし込めず、
「けんの高さ」と「皿の大きさ」の表現方法を逆にしています。
前回は
・けんの長さが高くなるほど色が濃くなる
・皿が大きくなるほど横棒が太くなる
でしたが、
今回は
・けんの長さが高くなるほど横棒が太くなる
・皿が大きくなるほど色が濃くなる
です。
ルナホールありが暖色のイエロー系、ルナホールなしが寒色のブルー系なのは一緒です。
なんか混乱させちゃうかもですがすいません。
理由はほとんど単なる個人的なこだわりなんで注釈にします。
暇な人だけ読んでください。*3
いつも通り前置き長いな。
はい、今回の年表!
何というかやっぱりコレだけの情報量を1枚にまとめんの無理あり過ぎだな…
解像度限界まで上げてみたけどちゃんと見れてるか不安。
XLをKWCレギュレーションをオーバーしているサイズでまとめたらわかりやすかったんだろうけど、そんなキッチリ分けれず。
皿のサイズと皿胴のサイズは似て非なる概念なのだ…
個人的な達成感だけは過去イチだけど。
たった10ヶ月の間にリリースされた新しいシェイプは数知れず。
数年ぶりのリニューアルもあれば、えっもう?みたいな短いスパンでバンバン新作出してくるブランドもあり。
この10ヶ月間でまた大きく変わりつつあるけん玉のシェイプのトレンドをまとめると以下の通り。
①プルスウルトラ!更に大きく!
②コラボレーションの加速
③次なるトレンド?風車補助
※個人的な観測範囲で勝手に言ってるだけなので薄目でぼんやり読んでください
①は冒頭でも言及した通り。
年表内では薄い赤で表現しているのが現時点での最大サイズ。
僕が知る限りでは2023年3月現在下記5つのシェイプが該当する。
・Kendama USA:JET
一気に長大化!SHIFT→NOVAより過激にモデルチェンジしている。
・New lased kendama:Grunt/Supper
どっちもデカいけどGruntはなんと大皿5センチ超え!
僕が持っているけん玉の中では間違いなく一番皿がデカい。
・ANALOG KENDAMA:Truffle
とにかく見た目がゴツい。
・Cereal kendama:Acent
相変わらずCerealの開発スピードが鬼速い。
スーラボ抜けた昨年のKWCチャンプ、五十嵐拓哉くんがCATCH&FLOWでCereal使ってたのはビックリした。
たしかHybrid-2だったかな?
いよいよメジャー化してきた感ある。
AscentはElevateとHybridの良いとこどりでマジめちゃ良い。
・Kendama Europe:Record Plus
長さはそんなにないが、皿のサイズは最大級。
けんの長さは16cmちょいと普通だけど、とにかく月面モンスターなバランス。
そんなこんなでこの1年で一気にデカいシェイプが増えてきた。
一方でタッチ問題*4を考えるとKWC規定を守りつつこれ以上皿を大きくするのはちょっと厳しいかもしれない。
パフォーマンスサイズぐらい大きくなれば玉も劇的に大きくなるのでまた別なんだろうけど。
②に関してはとにかく何はともあれSOL無双。
この半年間、ものすごいハイペースで複数のブランドとのコラボモデル、しかも共同開発に近い新シェイプを3種類もリリース!
SOLのコラボと言えば毎回秒殺のsulabだけど、そこに留まらずにガンガンチャレンジしてるのはとても好感度高い。凄まじい勢い。
Parks shape*5の玉63mmはヤバい。もう見るからにゴツい。
それ以外にもKendama Israelがまだかなりマイナーなブランドとコラボしてたり、スーラボが新たにQuad Kendamasのプライウッドを使ってたり、全盛期の裏原を彷彿とさせるコラボ全盛時代*6が花開きつつあるように思える。
③に関しては今のところ僕が勝手に言っているだけ。
ただ、該当するシェイプすべてに言えるのは、月面⇔風車のトレードオフではなく、基本的にはオールマイティでありながら風車に極端な強みを持つ、ということ。
代表的なシェイプは下記二つ。
・SWEETS KENDAMAS:Gshape
圧倒的な風車適性は初見で誰もが口あんぐり。
Infinite gunslinger*7が誰でも余裕でできる。
・Kendama USA:JET
JETはただデカいだけじゃない。実は前モデルのNOVAも相当な風車適性だったのだが、JETも相当ヤバいらしい。
残念ながらまだ持ってないのだが、インスタ上での意見と見た目から察するに確実にNOVAよりも風車やりやすそう。
Gshape同様にフチが皿胴本体から若干上下に出っ張っており、いかにも指を引っ掛けやすそうに見える。
このフチがやや出っ張ってるシェイプ、ちょっとだけ流行の兆しあるよね?
見た目もカッコ良いし、機能的にも意味があるところが個人的にツボ。
Quad KendamasのKamiとOniあたりも似たような形状だ。
あとkendogmaとか。
こういう予想はゲームみたいなもんなんで、半年後さらに流行ってたら全力で「前からそうなると思ってたよムーブ」かまします。
全然流行らなかったらそっと忘れます。
あと最近だとKROMのLIQUIFYも風車ヤバそう。
見た目のクセもヤバすぎるけど。
KROMはpixelとか面白くてしかも使ってみたくなるユニークで機能的なシェイプを定期的に作ってるなー。
それにしても本当に移り変わりが早い。
さて今回はエイプリルフールに紛れてアップしちゃおうかと思ったら、
4月1日だけで3種類も新しいシェイプが発表されるいうミラクルが…
流石にコレには言及しないとちょっと気持ち悪い。
しかもどれもクセあり過ぎ。
エイプリルフールと見せかけて本当に発売するあたり、
どのブランドもお茶目さんだこと。
クセスゴシェイプinエイプリルフール!
・Cereal Kendama:Hybrid4.1
来た!前回僕が最後に語ってた夢シェイプの要素の一つ、大皿と小皿が同じサイズというシンメトリーなシェイプ!
今は亡きLunatacというブランドのLOONというモデルでも採用されていたアイデア。
以前こんなことを書いてたことも思い出した↓
スケボーのデッキだって最初は前後の形が違う魚型だった。
前後対象のダブルキックデッキと呼ばれる現在主流のシェイプも最初はイロモノ扱いされてたらしいし。~中略~
スケボーはけん玉の大先輩かつ偉大なお兄ちゃんのような存在なので、ロールモデルとして参考にできることが多い。
フリップやショービットなんてトリック名は完全にスケボー由来だしベアリングやシェイプの進化がそのままトリックの進化につながっている点も同様。
大皿小皿中皿じゃなくてSIDE CUP,BOTTOM CUPみたいな言い方に変わってる世界線なんて全然あり得ると思うがなー。
マジでゲームチェンジャーになりうるアイデアの一つだと思うんだが。
まぁそんなことを思う自分の方が異端な自覚はある。
ソッコーCerealにDMして重さ合うヤツを注文してしまったー。
・SWEETS KENDAMAS:AF23
タイトロープ専用機という究極のニッチモデル。
どこまでマニアックなトリックに寄せとんねん、という。
落としたりスパイクミスしたりするとパキッといきそうだ…
・New Laced Kendama:DUN-BELL
ウグイスとか極意とかハマったら全然落ちなさそう!
そして皿クソデカくない?
4/30発売予定。
あれ?リンク貼ろうと思ったら投稿が消えてる…もしかしてエイプリルフールの幻…?コメントでチートだって言ってた海外のダマーさんもいたからな…
いやー、なんかもうめっちゃカオス…
そう言えばエイプリルフールで実はこのブログ2周年なんだけど、一番最初の記事でこんなことを書いてた。
いまだ黎明期*8でわちゃわちゃしているけん玉の世界の断片をこんな形で残すのも後から面白いことになるかもしれない。
マジでわちゃわちゃしつつも、いよいよ過渡期と言うか変革期に入ってきた感がある。
勝手に感じてるだけかもしれんけど。
最後にそろそろニューシェイプ出すんじゃない?なブランド予測など…
①KROM
フラッグシップは今は2GOOD?なのかな?
でもYASUくんのプロモデルは1%シェイプだったね。
オーソドックスなのが2GOODの良いところだとは思うけど、そろそろSLAYDAWG2の後継機的なゴツいシェイプがあっても良いかも。
ちなみに2GOODとSLAYDAWG2は、大皿と小皿のサイズは同じだけど、中皿はSLAYDAWG2の方が大きい。
けんもSLAYDAWG2の方が2mm長い。
最新シェイプがダウンサイズされてるのはこの例以外見たことない。
②大空リシェイプ4
3がもうずっと再販されずにケヤキしか残ってないのは次を作ってるからかな?なんて邪推。
シェイプも気になるけど次は玉の塗装がALL STや秋元さんモデル同様だとめっちゃ期待できる。
あの塗装にはフリクションやクッションやレボリューションクリアに匹敵するポテンシャルがある。
③WINNER GHOST3.0
2.0発売からもうすぐ3年経つのでそろそろでは?
GHOST1.0は細めのスタイリッシュなシェイプで好きだった。
④DREAM KENDAMA
フリップモンスターもとても息が長い。
アドバンスト、EXとマイナーチェンジが続いているけどもうすぐ4年。
そろそろメジャーアップデートが来そうな予感がするようなしないような。
以上すべて妄想ですので真に受けないように。
もし本当に当たったら…
その時も当然「前からそうなると思ってたよムーブ」をしれっとかましていることでしょう。
4/11 書こうと思って忘れてたんで以下追記。
ちょっとした番外編と思ってもらえれば。
①+d(プラスディー):Meteor(メテオ)
今年の#28trickslater*9でmj_incro氏が使っていたのを見て知った人も多いんじゃないだろうか。
玉が流星=メテオ、受け皿がクレーターをイメージしているからこのネーミングだそう。
この発想の転換はスゴい。
「穴の開いた玉と受け皿とけん先」があるスキルトイとして普通のけん玉と全く同じ説明ができてしまうのにこんなにデザインが違う。
・Hamdama
けんがない…さら玉?極意の場所も皿みたいになってるからそこはラクに乗せられそうだけど、逆にけんがない分うぐいすとかたけうまが難しそう。
触ってみたい!
以上番外編終わり~。
*1:Kendama USAのハンドメイドハイエンドライン。
*2:KWCで使用するけん玉をスポッとはめてサイズが規定内かを判断する木製の枠
*3:変更した理由は単純に言えばけんが長くなるスピードより皿が大きくなるスピードの方が早かったから、ってことではあります。
けんの長さは17cmでほぼ打ち止めだったのですが、
皿の大きさはkendamaeuropeのRecord Plusや先述のJET、Gruntや、Cereal kendamaのAcentなど、更なる大型化が同時多発的に進んでいます。
そしてそうなると横棒の幅を上記のシェイプ分だけさらにもう一段増やすのは他の一段少ない行とのバランスが崩れてデザイン的に美しさに欠ける気がするし、かといって全部の行を一段増やすのは手間がヤバいし、ムダに表が上下に間延びしてしまう…
なんてことを考えた結果、前回と逆の見せ方にすることになりました。
どっちにしろ手間がヤバいんですが、同じ手間をかけるなら、より見やすく美しい方がいいだろう、と。以上どうでもいいこだわりでした。
*4:月面、灯台、たけうまなどの玉持ちトリックで手がけんに当たるのはNGです。ですが、これをVARナシで判定することはほぼ不可能。だからけん玉は紳士のスポーツなんです。誰も見ていなくても当たったかどうかは本人が絶対わかるんですから。
*5:完全に余談だけど、当初Ranger shapeという名前だったが、その名前もうNLKにあるで!とダマーから総ツッコミが入り、秒で改名した、といういきさつあり
*6:例えがおぢさん…僕はBOONの後ろの方の広告ページを指咥えて眺めてたタイプの青春です…
*7:風車をけんだけでやり続けること。風車の最初はみんなこれの練習から始めると良いです。
*8:夜明けにあたる時期。 新しい時代・文化、新しい文学・芸術の運動などが始まろうとする時期。…だそうです