マテオチャンスを知った時、DAVE MATEOはもういなかった

けん玉にまつわるもろもろをなんとか言葉で伝えようとするブログです

ワールウィンドのメイク率が爆上がりするたった2つのコツ

超絶うさんクサいタイトルをビジネス書の表紙風にして更にうさん臭くしてみました。
元ネタはこちら。完全にパクッとりますね…↓

j-town.net

みなさん、ワールウィンドはお好きですか?
僕はジャグと一緒でずっと片思い…
いつまでたってもメイク率がとにかく低い!!

そんな僕だけど

ダブルワールウィンドをKWCのトリックリストに入れたいんじゃーい!(心の叫び)

最近2回転のけんフリップだけはなんとなく感覚がわかってきた。
あとは玉の高さと回転が毎回運ゲーなのを何とかすれば…

そう思いながら試行錯誤していたら…アレ?あんなに険悪だったワールウィンドと仲良くなれたかも?!と思う気づきが…!

仲良くなるのにかかっている手間と時間が再婚の連れ子並み!(再婚したことないけど)

でも今後こそ本当に仲良くなれたんじゃないかと。
最近肘と手首の不調のせいで練習時間が減った分、考える時間が増えたのも好影響だったのかも。

先日マテオの初手の解説でしたような静止画プラス文章での解説にちょっと可能性を感じたので(別に誰からも反応はないが)同じように静止画使って解説してみます。

解説画像の通り、今回気付いたワールウィンドのコツは2つ。

①けんの位置と角度はフリップするまで固定
けんもそうだけど、もう腰から上、上半身全部を1ミリも動かさないぐらいの覚悟で。けんの位置は胸の前あたりで角度は60°ぐらいのイメージ。

 

②玉は膝で上げる
もう少し詳しく説明すると、要するに①で説明した通り上半身固定なんで腕はまったく振らない。
勢いつけて膝を伸ばすと、膝が伸び切るところで慣性の法則玉だけが勝手に上がる。

けんに角度が付いていることにより、玉が上がる時にけん先に引っかかって勝手に玉に順回転がかかる。

「玉を上げる」「玉を回転させる」ではなくけんを上げて止めることによって勝手に「玉が上がる」「玉が回転する」。

この感覚が大事。

 

この2つを意識することでメイク率が爆上がり!

人や使うけん玉によってけんの角度や膝を伸ばすスピードは変わると思うけど、1回感覚つかむとかなり再現性が高いと思う。

ひとまず玉を上げる時はけんの位置と角度さえ決まれば膝だけに意識を集中できるのがポイント。

玉上げの時に手を使わない分、フリップの動きも切り離しやすくなる。
膝が伸びたところでけんの動きをピタっと止めてからフリップ!

最初は大げさに動きを分けた方が良いイメージ。
このやり方で慣れるとフワッと玉を上げられるようになって意外と余裕出るので。

玉はフワッとゆっくり上げろ、って言われてもそれができねーんだよ、こちとらよ!っとヤサグレていた僕にとって玉をフワッと上げるための具体的な方法を言語化できたのは大きい。

分解練習もしやすい。
分解練習の後に、いざつなげてみるとグダグダになるのはけん玉あるあるではあるけれど…
このやり方は不器用な僕にしては比較的スムーズにすぐつながるようになった。

 

もちろんいろんな人にいろんなやり方やコツがあるのがけん玉。
コレが唯一の正解なんて言うつもりは全くありません。
普通に腕も振って玉上げる人は実際多いと思うし。

ただ、この膝の使い方、って2年以上けん玉やってて今更だけど、もしかしたら基本中の基本なのでは?

膝で上げる、って要するに「上げて止めるの組み合わせ」だったのか、と。

正直体力を使うやり方ではあるけど、なかなかワールウィンドのメイク率上がらない人は一回騙されたと思って試して欲しい!

「ワールウィンドは映えない」って吉本芸人ダマーのサクライマサトさんが昔言っていて、それは舞台の上からの距離感ではきっと真実だと思う。

でもワールウィンドがけん玉知らない人の目の前でサラッと決めるとおおーってなるシンプルでカッコいいトリックなのもまた真実だ。

個人的にはワールウィンドが上手い人は本当にセンスある人が多いように感じている。
その場所にほんのちょっとだけ近づけた気がして今回は非常に自己満足の極み。

次はフリフリにチャレンジしてみようかしら…

ま、相変わらずおかわり外すけどな!
外すんかい。外すんだよ…あれなんでじゃろね…

まだマテオチャンスについて考え続けている

原典:GLOKENグローバルけん玉ネットワーク youtube 【KWC2019】Tricks - Level 7 : Kendama World Cup Hatsukaichi 2019 【けん玉ワールドカップ廿日市2019】

マテオチャンスができん。

えらそうに1万字もマテオのコツを書き散らかして結構経つけど全然安定しない。

クソこっ恥ずかしい…

運良くワンナイトで落としたあの子とその後なかなか会えないこの感じ、ツラい。あの時はちょっとした気の迷い的な(例えがゲスすぎる)。

改めて思うけどマテオの初手のフリップってめっちゃムズくない?

玉が高く上がらないから反動つけようと玉を強めにリリースするとけんを回し過ぎて取りづらくなるし、けんを水平で取ろうと意識すると全然玉が上がらない…
マテオを5分以上練習するとすぐ腕が痛くなるから毎日ちょこちょこやっても一向に上手くならない。

初心に返ってマテオの動画を観まくってふと疑問に思った。

玉上げと同時にフリップなんてそもそも理論上無理じゃない?と。

玉を上げる動きとけんをフリップさせる動きはどう考えても力を作用させる方向が全く違う。

実は玉上げと同時にフリップしているように見える人はみんな、同時に見えるほど僅かなタイムラグで玉上げの後にフリップさせているだけなのではないだろうか。

よく、マテオの初手フリップを「レイトフリップ派(玉上げとフリップの動作を完全に分ける)」と「(フリップと玉上げが)同時派」なんて2種類に分けて言ったりするけど(するよね…?)もしかしてマテオの初手は程度の差こそあれ、すべてレイトフリップなんじゃないか。

…ってのが今回言いたいことのすべて。本当にそれだけ。

いや、当たり前やん、今更何言うてんの?って方がいたらごめんなさい…
あるいは、そんなことないっちゅうねん、何言うとんねん、って方がいてもごめんなさい…(全方位に謝るストロング腰抜けスタイル)

以前のマテオ解説記事で「初手のフリップはジャグの回し方に近い」と表現していたのだが、上記仮説を踏まえるとこの説明だと正確性を欠いている。

今改めて初手のフリップを説明するなら、「玉を上げる時の手首の使い方がジャグに近い」、そして「けんの回し方は通常のフリップと一緒」が正しいように思う。

よって、マテオの初手は下記2工程に分割できる。

①下ろした腕は肘を支点に水平まで曲げ、手首のスナップで球を上げる
②けんが水平になると同時に親指で中皿のフチとすべり止めの間あたりを下に弾いてけんをフリップさせる

そしてマテオチャンスの初手のやり方を2種類に分けるとしたら、「レイトフリップ派」「同時派」ではなく、「目で見てわかるレベルのレイトフリップ派」と「肉眼だと同時にしか見えないぐらいほんのわずかなタイムラグしかないレイトフリップ派」(なげーよ)の2種類になるのが正しい…んだろうか。

実際そのタイムラグって挌ゲーでいうところの3フレ*1にも満たないレベルのほんのわずかなズレだと思う。

ズレが大きくなるほど(けんを弾くのが遅くなるほど)、それだけ玉上げ時の手首のスナップの影響でけんが水平よりどんどん縦に近くなり、結果、フリップした後のキャッチも縦に近くなる。

縦に近くなるほど、ジャグに入るためにけんを下げるための時間が多く必要になるため余裕がなくなる、というのは前に書いた通り。

ヘタクソの実例↓

逆に玉上げと完全に同時にフリップだとなかなか玉が高く上がらずこれまた余裕がなくなる。

玉上げとフリップの完璧なタイミングを身に付けて3フレームの向こう側へ行かないとメイク率は上がらないし、美しいマテオチャンスも身に付かない。

勿論目で見てわかるレベルのレイトフリップにすることでもその問題は解決できる。

…ただ実際DAVE MATEO本人の動画を観てもKWCトリック動画のいろんな人のバージョンを見ても完全なレイトフリップに見える人はいなかった。

そしてそっちはそっちで玉上げの後、一回けんを止める動作が入るのでまた違う種類の難しさに出会ったりもする…

以前ジャグの記事で「異なる縦の動きを連続でするのは難しい」と書いた。そして一般ダマーにとってその究極がマテオチャンスだとも。

その考えはやっぱり間違っていなかった。

動きとしては前にも言った通り やっぱりワールウィンドに似ている。

①けん先にひっかけてゆっくり玉を回しながら上に上げる
②けんをフリップする
③落ちてくる玉にけんを刺す

という3工程の内、①から②に入るタイミングはマテオの初手ほどではないけどかなりシビア。

そしてコレも2つの動きの力を作用させるベクトルは全然違う。

マテオが上手くならない僕は当然のようにこっちも苦手…

マテオチャンス民主化の日は遠い…
初手がうまくなればかなりメイク率上がりそうな気はするんだけどなー。

しばらく初手に集中して練習してみようと思う。

1日5分だけ…それ以上やると3日は肘が死んでいる…

 

とは言え、初手の後のジャグフリってめっちゃムズくない?

…って結局課題は初手だけとちゃうやないかーーーい。

*1:いくらなんでも例えがマニアック過ぎだとは思うけど、1フレーム=1/60秒です。あくまで比喩的な表現なので本当に3フレームかどうかはわかりません

I’m in love with the shape of ken

随分お休みしてしまったなぁ…

ずっと我慢しながらだましだまし付き合ってきた手首と肘の痛みがいよいよ酷くなり、1ヶ月以上治療に専念してはみたけれど…

禁断症状が限界になりけん玉してまた悪化 → 治療で休む → また禁断症状が…を繰り返すおバカぶりに自分でゲンナリ

とは言え、なかなか良くならないので毎日2時間とか3時間も練習するようなことは全くなくなった。

なので、今までけん玉していた時間を使って普段書けない面倒な記事を書こうかと。
けん玉できなくてもけん玉のことは知りたいのだ…

テーマはズバリ「けんのシェイプ」の進化とその歴史。

ここ数年の「けん玉の大型化」「ベアリング・ルナホールの一般化」「塗装の進化」は新しいトリックへの扉のカギを次々に開いてきた。

月面系、静止系トリック(それ乗るの?!みたいなの増えたよねー)の多様化、ジャグ/フリップ/風車からの連続技の多回転化、複雑化は今やとどまるところを知らない。
タップの一般化も著しい。

ダマーたちのまだ見ぬトリックへの好奇心や創造性が失われない限り、けんのシェイプの進化にも終わりはないだろう。

だが、現状その進化のスピードはあまりにも早い。
けん玉ワールドカップ以前と以後で比べたら変化率の差がエグい。
今記録に残さないと永遠にこの激動の時代の詳細がわからなくなってしまうのではないか、という謎の使命感スイッチがONに…

けん玉界の深淵を這いずり回る零細ブログにはちょっと荷が重すぎるテーマな気もするが…
己が知りたいなら調べる、書きたいなら書く、
このブログにあるのはそんな諦念と言うかヤケクソに近い思いだけだ。

実際やってみたらイメージ通りなんてものを完全に飛び越えて単なる修羅の道だったわけだが…

でもやるんだよ。てかやったよ。

主要メーカーのインスタをひたすら過去へ過去へと潜り続ける日々。
ミュージシャンのディスコグラフィ的に今まで発売したけん玉の詳細をホームページに載せてくれてたりすると分かりやすいんだけど、マジでそんな親切なメーカーは一つもない。

みんな、もうちょっと過去も大事にしよ?

 

ひさびさに書いてるせいか、前置きが長くなってしまった。
さっさと修羅の道のりをさらしていくか…

 

シェイプの歴史、いきなりこの数週間のずんずん調査*1の結晶から見せてしまおう。

インスタにもあげたヤツの増補版。

はい、どどん!(たまに使うこの効果音的なヤツ、てる挑のオマージュだと気づいた人はいるのだろうか…)

まずは表の見方から。

青色のグラデーション:ルナホールなし

黄色のグラデーション:ルナホールあり

・色が濃くなるほどけんのサイズが長い(〜16cm/〜16.5cm/〜17cmの3段階)

・横棒が太くなるほど皿のサイズが大きい(S/M/Lの3段階)

皿のサイズに関しては明確な数字に基づく分け方はしていない、と言うか世に出てる情報が少な過ぎてできなかった。

S:〜JKA=日本けん玉協会認定サイズまで
M:〜KROM POPまで(大型化初期)
L:~SWEETS AMPEDまで(大型化成熟期)

みたいな感じでざっくり分けている。
PRIME以降のサイズは全部Ⅼって感じなのでかなり粗い分類。

正確性(なんてもんは調べ始めて5分であきらめた…)よりは、大きな流れ=「大型化」と「ルナホールの一般化」が視覚的に伝わることを意識している。

他にも一発屋的なシェイプや重要な技術革新などはメモでポップアップ表記。

古くからけん玉シーンを盛り上げ続けてくれている古参メーカーはできるだけ入れたつもりだけど、既に廃業したメーカーについては一部を除いてほぼ言及していない。
情報と知識と時間の全部が不足しているのだ…

パッと見ただけでもどんどんルナホールありの黄色いバーが増えて、2022年5月現在、16.5cmまでのサイズのルナホールありで皿もデカいモデルが最大シェアであることがわかる。
もちろんすべてのメーカーを網羅してるわけじゃないのでざっくりとした結論ではあるが。

そして元祖ルナホール、「夢元無双」発祥の地でありながら、日本のメーカーは意外とルナホールの導入に関しては保守的、ということも何となく見えてくる。
それもここ1、2年で一気に潮目が変わってきた感じするけど。

スーラボは過去にシグネチャーモデルでルナホールありもあったり、別途追加サービスで穴開け加工なんてニッチなことをやっているけど、基本的にはルナホール開けない派だ。
これはそれをしなくてもけんのバランスに絶対の自信があるからだろうか。

実はこんな記事書いてるクセにスーラボのけん、使ったことないんだよな…
単なるモグリやん…すんません。いつか買おういつか買おうと思いつつ…

他にもKROMのworm holeやアナログのportal、activekendamaのhollow coreなんかは厳密にはルナホールとひとまとめにするのは微妙なデザインではあるけど…
中皿に加工する意図は同じなのでルナホールのくくりに入れてます。

 

さてここからはその時代時代を彩ったメーカーや歴史上重要な転換点となったシェイプについて語りたい。

ちなみに2020年ぐらいまでリアルタイムでその時代のけん玉にも熱気にも情報にも触れていないので勘違いや単なる確認ミスなどいろいろやらかしてるかもしれません。

気になったらご指摘ください。むしろ喜んで訂正します。当時を知る人の話聞きたい!

あとそもそも持ってるけん玉が偏ってるのでセレクトもめっちゃ偏ってます!

 

【MUGENMUSOU】

www.youtube.com

まず、今回過去のデータを調べて改めてすごさを知ったのがイワタ木工の夢元無双だ。

このビデオ冒頭での岩田さんの発言、
「僕はもう夢元を作ることができません」
「でも、新しい夢元だったらつくることができます!」
ってヤツ、リアルタイムで待ってた人、マジで泣いたんじゃない?

再始動した翌2013年にドロップしたこのモデル、夢元無双にけん玉の歴史を塗り替える新技術、ルナホールが採用されている。

中皿をくり抜くことで重心を皿胴に寄せて月面系トリックのメイク率を爆上げする革新的なアイデアだ。

これは月面着陸の民主化と言っても過言ではない。

思うに2013年はこの革新的アイデアにとってきっと早過ぎた。
フォロワーであるKROMのslaydawgの登場まで3年を待たねばならなかったのだから。

そして今やこの手法は世界中のあらゆるけん玉メーカーにフォロワーを生み、完全に主流化した。

そしてもう一つの夢元無双の代名詞、樹脂製の取替式けん先も同時に導入されている。

紐穴も今のスリット式でこそないが、限りなくけん先に近い位置にある。

イワタ木工の岩田氏こそは真のイノベーターの1人だ。

夢元無双の歴史をちょいと辿ると出るわ出るわ、よそでやってないチャレンジてんこ盛り。

・DUAL ANGLE EDGED

画像を見ればわかるように、フチに2段階の角度が付いている。
この加工は大皿小皿だけでなく中皿のフチと玉の穴にも施されている。
クソカッコ良くてかつフチめっちゃ乗りそう。
デザイン性と機能性の理想的融合!…復活希望。

・スリット式紐穴
これも上の画像でわかるように紐穴がけん先すぐ横にスリット式で入っている。
単純に縦回転めっちゃラクなんよー。

・SPINDLE

 
 
 
 
 
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風車のひっかかりを良くするために皿胴を掘り込み、その部分に手汗を吸収しないように特殊な塗装を施す、というアイデア
とかく重心だけが論点になりがちな風車月面問題への斬新なアプローチ。
コレも復活希望!

 

・先端樹脂コーティング

 
 
 
 
 
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瞬着だと固すぎて玉が傷付きがちだけど、ちょうどいい固さでけんも玉も長持ち。
いや、本当にいろいろやってるな…

・けん先取り替え

kendamashopyume.shop

先端だけでなく、けん先丸っと取替にすることで、樹脂ではなく木製のけん先でありながら交換可能となった。

 

…とまぁこんな感じで毎回他でやってないアイデアを必ずぶち込んでくる。

常にプレーヤーにとっての快適さのみを追求するストイックな姿勢がこれらの革新的な加工技術を生み出しているのは明白だ。

ちなみに夢元(無双)については、スピンギア田島さんのこのブログが超詳しい。↓

spingear.jp

僕みたいなにわかと違って2000年以前からリアルタイムで夢元を知る方の貴重な証言の数々!
グッとくるエピソードばかり。

聖地広島に向かって敬礼!

 

【KROM/SLAYDAWG】

 
 
 
 
 
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SLAYDAWGはけん玉が本格的に大型化し、月面系トリックが一般にまで拡がっていくきっかけだったと思う。

夢元無双を祖とするルナホールと、「笑っちゃうほど止まる」という意味のlolスティッキー塗装の導入。
ちなみにlolは傷だらけになるのも笑っちゃうほど速い…

手元にないので正確なけんの長さや皿のサイズがわからないのがもどかしい!
プロモデルだとルナホールなしだったり、いろんなバージョンもあるしな…
発売当時どのショップでもバカ売れだったそうな。響きがカッコいい。

 
 
 
 
 
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そしてその後継機、SLAYDAWG2は何なら皿のサイズで言えば2022年現在でも最大級!
比較的細身のスタイリッシュなシェイプが多いKROMの中では異端と言っても良いファットでどっしりしたシェイプ。
イメージ的にはドム。

ドムカラーのSLAYDAWG2とかアリな気がする。

これ月面も風車もどっちもいけるんだよなー。けんの長さも16.6cmくらいあるし。

KROMの次のシェイプはSLAYDAWGのニューモデルでもアリだと思う。ガツンと長くして。
むしろ時代の流れ的には本命と言ってもいいかもしれない。

 

SWEETS KENDAMAS/PRIME】

 
 
 
 
 
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PRIMEこそけんのシェイプの歴史におけるターニングポイントだった、というのは当時を知る人の複数の証言から立体的に浮かび上がる紛れもない事実だ。

ただ皿が大きくなっただけではなく、皿が大きいけん玉のシルエットはこうなる、という一つの指針を示したことが大きかったのではないだろうか。

そもそもパフォーマンス用のけん玉に代表されるように大きいけん玉自体は昔から存在していた。
ただし、そのシェイプはスタンダードなサイズのバランスから大きく逸脱するものではなかった。

けんの長さを変えずに皿だけを大胆にアップサイズする、というその思い切りがイノベーションだった。

…と見てきたかのように言い切ってるけど、この時期けん玉やっていないのはもちろん、ストリートけん玉事情なんて全く知らないまま生きていたのだった…

実はSWEETSの塗装ではクッションクリアよりスティッキーの歴史の方が新しい、というのも今回調べて初めて知った。

スティッキーはこのPRIMEと同時に発表されている。

けん玉を高性能化させても、高価格化させてしまっては結局マニアックな閉じた世界に向かってしまう。
ハイグリップな塗装でありながら低価格に抑えて手に取りやすくしているのは、けん玉の世界の広がりを考えたらとても意義深いことだなぁ、と感心した次第です、はい。

 

【KROM/POP(BL→CK)】

 
 
 
 
 
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言わずと知れたKROMの定番モデル、POP。

やや小ぶりではあるけれどストリート入門用のけん玉として不動の人気と揺るぎない地位を築いた。
BLはクセの少ないとっつきやすいシェイプだし、名前通りのPOPなカラーバリエーションは選ぶ楽しみもある。
でもそれだけでは日本でのこの人気は説明できないと思う。
やっぱりKROMはマーケティングとスカウティングが抜群に上手かった。

イージーを筆頭にみんな大好きYUIちゃんYUAちゃん、FUJITA SOMA&YOSHIZU KENTAROUの仲良しコンビに個性が過ぎるJourneyという見事なセレクト。

キャラが揃い過ぎている。
そこに世界チャンプ、YASUくんを加えてもう盤石も極まれり。
そりゃみんなKROM買うわ。

今のPOPはシェイプが結構クセのあるCK(※個人の感想です…)に変わり、塗装もラバーからlolに変わっているけど、変わらず人気なのかしら…?

 

【Lunatac/LOON】

 
 
 
 
 
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時代に咲いた徒花?!大皿と小皿のサイズが同じ左右対称なシェイプが野心的。

前から言ってるけどめっちゃ好き。この頃けん玉してなかったことを真剣に悔やむ。
今でも欲しいし、復活して欲しいメーカー。

このシェイプ、実は現状のKWCルールには抵触しない。
左右対称が一般化する世界線はスケボーの歴史を考えたら十分あり得たと思う。

ちゃんとグリップ力としての機能性を意識しているであろうフチのモールドとか、クセがすごいすべり止めとかも全部好き。

クラウドファンディングでもいいんで新作作ってくれないかな…。

 

SWEETS KENDAMAS/BOOST】

 
 
 
 
 
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通算5本買った大好きなシェイプ。

今でもBOOST raderは初心者向けではコスパも性能も最高のけん玉の一つだと思う。

月面とフリップは本当にやりやすい。コレで風車は僕にはマジでムズい。
アッシュのけんオンリーはもう一本買っても良かったな…

 

【Okendamas/ZERO1】

 
 
 
 
 
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www.instagram.com2020年時点で17cmギリギリのけんの長さは早い。
現状KWC出場できるけん玉の中ではサイズ最大級。
最近ジャグの練習でたまに使うんだけどめっちゃやりやすい。
1cmの長さの違いってけん玉では本当に大きい。
単純にキャッチしやすさがぜんぜん違う。

ただ、okendamasについてはrevolutionclearの塗装がすご過ぎてそっちのイメージの方がどうしても強い。

 

JAC/MOONSHOT】

 
 
 
 
 
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玄人好みのイメージが強い(なんか僕みたいなヘタクソが買ってすいません的な…)JACは実は2016年時点でけんの長さを16.7cmにサイズアップしていたトレンド先取りメーカーでもある。

MOONSHOTは最近買った1本しか持ってないのだけど、その1本、MLGSはヤバかった。

0.1mmの小さな溝を玉とフチに施したザ・日本の精密加工技術!って感じのアイデア
こいつのフチがまたエグいほど止まる。濡らすと玉もめっちゃ止まる。

このアイデア、最近出たドリケンのアドバンスドフリップモンスターもほぼおんなじ?
過熱するクリア塗装開発競争とは全く違うアプローチでグリップ力を追求する姿勢が面白い。

 

【Cereal Kendama/Hybrid-2 & Elevate'21】

 
 
 
 
 
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最近この画像左の2本を手に入れたばっかりなのだけど、マジで選ぶの難しいぐらいどっちも最高だった!

向かって一番左のHybrid-2はPerformerとElevateのいいとこどりみたいなイメージ。
分厚い皿胴で月面系には最高なバランス。ほとんど水平に近い角度で乗ります。
左から2番目の微妙に大きいElevate'21はKWC対応ではMAXサイズ、17cmぴったりのけんがフリップやジャグに最高!…かつ僕のはバンブーだからかエグいぐらいフチも止まる。
月面もHybrid-2ほどじゃないにしても普通にやりやすいし風車もぐるぐる回るしもうバランス最高かよ!

ちなみにこちらの2本を買ったきっかけはまさに今回のブログのために作ったシェイプの年表。

先にインスタにアップしたらCerealの中の人、jonnyyramone(きっとラモーンズ好きなんだろなー)から直接DMもらって、シェイプのExcelシートがおもしろかったから1本買ってくれたらもう1本つけるよ、というまさかの提案…

マジか!とめっちゃ喜んだけど、実はCerealは結構気前良くこういうことをしょっちゅうやってるらしい。

やりとりもすごく丁寧にしてくれてそれだけでかなり好感度高かったんだけど、届いたけんが最高だったんでもう一気にファンになった。
見事に転がされるちょろいおじさんなのであった…

 

まだまだAMPEDとかactivekendamaのhollowcore*2とかスーラボのいろいろとかドリケンのフリップモンスターとかNOVAとか大事なシェイプはいっぱいあるんだろうけど持ってないの多過ぎるし内容が長くなり過ぎるのでここまで!

機会があればまた書きます。

 

それにしても現在までのシェイプの進化を振り返ると改めてここ数年の変化の激しさを思い知る。

この変化は今後も加速していくのか?

一つ大きなポイントとなるのはKWCルールだろう。
現在のKWCルールではけんの高さは17cmまで、皿胴の幅は7.5cmまで、という明確な基準がある。
逆に言えばこの基準があったからこそ、一気にこの基準での限界値まで進化が進んだとも解釈できる。

実際にけんの高さ17cmラインギリギリのシェイプはどんどん増加傾向にある。

ルールというものは基本的にプレーヤーに公平性をもたらす為に存在するが、
全員高さ17cmまで、というルールは果たして公平だろうか。
僕は身長174cmなので、17cmのけんはほぼ身長の1割の高さだけど、これが例えば身長2mの人にとって扱いやすいサイズか、という問いには一考の余地がある。

特にジャグやフリップは長めのけんの方がキャッチできる範囲が広まるので明確にメイク率に影響する要素。
身長と言うより手のサイズが大きいとそれだけけんをキャッチできる範囲はシビアにならざるを得ないだろう。

同様に150cm以下のキッズたちだとどうだろう?
これ、今まであんまり深く考えてこなかったけど、実はめちゃくちゃ有利に働く要素なんでは?
いや、だからキッズが得してる、とか上位をキッズが独占してる理由がコレだ!
とか言うつもりは全くなく、単純にけんのサイズが及ぼすユーザビリティってあるな、ってだけの話で。

将来的にこのけんの高さ17cm、皿胴の幅7.5cmというルール自体に何かしら変更が加わる可能性は決して低くないと思う。

個人的にKROMのロルフには19cmぐらいまでOKにしてあげてもいい気がしている…
一人だけミニチュアけん玉みたいやねん…

今のところ選択肢がCerealのElevateXぐらいしかないけどな!

以上、無責任で雑なこーさつ終わり!

 

最後に実現可能性ほぼゼロな僕の夢シェイプについて語って終わろう。

CerealのElevate'21をベースに、大皿小皿はLOON仕様で同サイズ、フチにはmugenmusouのデュアルアングルとJACのMLGSをセットで装備!
紐穴もmugenmusouのスリット式を導入。
ついでにSPINDLE加工もON!
ルナホールは欲しいけどより万能型にするためにhollowcore仕様だ!
素材はアッシュで皿胴にパープルハートをサンド!

うわ、めっちゃ欲しいな…

なんつーか、手巻き寿司に全部の具を入れるタイプの人間です、はい…

夢シェイプの話、酔っ払ったダマー同士で話したら盛り上がりそう。
機会がある方、ぜひ。

今回のネタ、インスタで先に年表だけアップしたら物好きなダマーさんたちから結構好評だったので、けん玉メーカーの中の人はもっとサイズスペックを細かく載せて欲しいもんである。
ガンプラ組み立てずに設計図の性能諸元ばっかり見てジェネレータ出力覚えてたタイプの人間です、はい…

物好きなダマー代表でこんな人いた↓
dama.dex
この世のすべてのけん玉のサイズを測る、というシンプルかつ狂気に満ちたミッションを掲げるイカれたサイトを運営していらっしゃいます。これ↓

damadex.com

ミニマルなサイトデザインもわかりやすくかつオシャレで好きなテイスト。

このサイトではBOOSTの長さが159.5mmとあり、自分のは162mmぐらいだったので改めてシェイプの道は修羅の道との思いを強くした次第。

個体差…なのか?にしては大きくない?

個体差と言えばいつものやつ忘れてた。最後と言いながら引っ張ってすんません。

けん玉は個体差があるので同じけん玉でも使用感は個体ごと、使う人の好みによって全く違います。

つまり、今回の内容は全て、※個人の感想です

ってことで、よろしくお願いします!

いやー、今回はマジで疲れたな。こんなニッチな話題でまた9千字も書いてるし。

自己満の極み、これにて終了。

*1:ホリイのずんずん調査より…40代にとっての少年ジャンプ、週刊文春で今も連載中の超絶アナログ調査企画。

*2:ルナホール開けてからフタをする、という面白いアイデア

そしてマテオチャンスをメイクした時、1年がたっていた ー1周年記念過去記事ランキング!ー

f:id:o-toshi-dama:20220407182736j:plain

誰に頼まれたわけでもなく、誰に読まれるあてがあるわけでもなく始めたこのブログ、気がつけば1周年…

はやっ!マジでか!

いつの間にか読んでるよー、なんて言ってくださる方も増えて何とか続けられております。

さて、今回はそんな当ブログの今までを振り返ってランキング形式でその舞台裏をぶちまける、というよくある再利用企画(ツッコまれる前に自らツッコむスタイル)。

 

更新が遅いことを揶揄されることもあるけど、いやこんなに大変なんだよ!と勝手に選んで勝手に苦しんでいる様をお届け。

・仕事より頑張ったベスト5
 書くのに時間も手間もかかりまくった記事たち。
 会社の人に見つからないことを祈りつつ。

・マイベスト5
 シンプルに個人的なお気に入り。

の2つのランキングで紹介させていただきます。
本人的にはお気に入りだけどあんまり読まれてないのとか結構あるから…

 

では早速。

【仕事より頑張ったベスト5】

第5位 左手(あるいは右手)の話

mateomateo.hatenablog.com

読んだ人の中にはこの記事のせいでけん玉人生を狂わされたとかもうこれを読む前には戻れないとかいろいろ物議を醸したテーマ。

100人分の左手を動画観て分類するのが単純にやっぱり大変だったポイント。

勝手な名前考えるのは楽しいけど失礼な自覚はあったのでビビっていたポイント。

書いた当時は正直軽い気持ちでネタ的にやっていた部分は否めない。
複数ジャグの3ジャグ目あたりから僕の左手が空中で見えないお尻を触っているような謎の動きをするのはきっと因果が応報されてアレした結果なのだろう…

左手を覗く時、左手もまたこちらを覗いているのだ…

何言ってるかわからないですね、はい。

ただ、最近肘と手首を腱鞘炎で痛めてリハビリに通っているのだが、
結局どの場所を痛めようと筋肉は全身でつながっているんだな、ということがよくわかった。

手首や肘だけを痛めるのは、変な力が入って局所的な負担が大きくなりすぎている可能性が高い。

左手が無意識で動くのも変な力が入った結果、自動的に体がバランス取ろうとしてくれている結果なのかもしれない…なんてことも改めて考えた。

余計な力が入らないようにするためには、痛めた部分だけでなく、体幹を意識して全身のバランスを整えていくのが実は一番の近道なのかもな、と思いながら今日もいろんな場所をストレッチするのだった。

なんかネタ的な話をいい話で上書きしようとする邪念が漂っているな…

 

第4位 そして伝説へ…CATCH&FLOW2021

mateomateo.hatenablog.com

もう単純に決勝トーナメント全試合を時間指定して切り取るのがめんどくさ過ぎた。

週末のイベントの記事を睡眠時間削って平日に書くのはマジ大変!

迷った結果、決勝トーナメントを先攻後攻決めるジャンケンのところから入れたのは、
同じ部屋にいるのに画面にお尻向けてやってるHIGH RECEIPT.sの面々がおもしろかっただけ…

仲の良い男子って尊いとか言ってる人は結構いそう。そろそろHIGH RECEIPT.sの薄い本あるかもしれんな…

コダマン「SO KANADA VS NOBU.NORI」の解説を記録として後世に残せた(言い方大げさすぎ)だけで意義のある記事だったと思う。

大会終了後に審査員全員の感想戦みたいな企画があるとめちゃくちゃ盛り上がりそうだ。

 

第3位 マテオチャンスができるまでー最高の4秒間までの2年半ー

mateomateo.hatenablog.com

書いたばっかりだけど、1万字はいくらなんでも多過ぎた。
読み返すと内容も繰り返しが多いし、熱量だけで推敲がマジ足りねえ…

でも書きたかったんだ…そしてこの熱量で書けるのはきっと今だけだと思ったんだ…
来年あたり読み返したら恥ずかしかったりムカついたりしそうな気もするけどまあいいや。

マテオがもっと上手くなったら増補改訂版書こう♪そうしよう。

 

第2位 数字で見るけん玉ワールドカップ

mateomateo.hatenablog.com

内容は一瞬で思いつき、書くのに、と言うか調査と数字の資料作成に最も時間がかかった記事。

どうせけん玉ワールドカップのことを書くならGLOKENの公式サイトを見てもわからないことを書きたいな、と欲張った結果、
こたつ記事の限界に挑戦するような内容になっている。

初見のExcel関数めっちゃ使った…

参加人数の推移は単純に気になってまとめたのだが、単純だと思った棒グラフが性別と国籍の2本を同じグラフで見せようとすると結構大変だった…

グラフ作り慣れてる人なら簡単なんだろうけど。

年別にトリックの文字数を比べる、という切り口を発見した時は結構我ながらナイスアイデアとのんきに自画自賛していたのだが、同じトリックで名前が変わっているものの修正が地獄。

Excelの機能的な検索ではうまく抽出できず、ほとんどアナログな目視での確認と修正になってしまった。老眼が死ぬ!

トリックの種類ごとのカウントは、やり方調べている内にこんな関数あるんだ…と勉強になった気になっていたが、今改めて思い出そうとしてもかけらも記憶にない。 

このブログが仕事の役に立つことは金輪際ないだろう。
仕事の知識は正直ブログにはちょっと役立っているけど…
ただし、これは資料としては個人的に最もダマー的好奇心を満足させてくれた。

仮説=ジャグとフリップ、月面系が右肩上がりで増加傾向

数値で証明する資料になっているから。
そんなんいちいち数値化せんでもなんとなくわかるやん
なんて言葉でバッサリ殺しにくるのはやめて!

他にも調べたいことはいっぱいあったんだけど、検索しても過去大会入賞者のフルネームや年齢、所属チーム、得点などのデータが何もまとまっていなくてかなり困った記憶が。

そこはGLOKENさんに公式の仕事としてもう少し頑張って欲しいところ(えらそう)。
単純に知りたい。トップ10位の年齢の推移とかエグいことになってそう。

読み返してみたらdownspikeのKWCトリックリストの内幕に関する記事がリンク切れだな…アレ面白かったのに。

しかし今年何書けばいいんだろう…

 

第1位 けん玉あるある大全

mateomateo.hatenablog.com

書くこと自体はね…そんなに大変じゃなかった、と言うかとても楽しかったのだけど、
とにかくDWIラジオを聴きなおす手間よ!これがヤバかった…

年末奥さんの実家に帰省した時にずっとイヤホンで聴きなおしていたので、義理の父母は「コイツ何やってんだ」と思っていたことだろう…

そもそも定番コーナーのクセしてゲストいる時はやらなかったり、ゲストいなくてもやらなかったり、急にいっぱい読んだり、読む時間バラバラだったり…

探すの大変なんだよ!もう!

来年も同じ企画やるとしたら…絶対ヤバい。
今から毎回メモんないと!(結局やる気まんまんやん)

 

【マイベスト5】

第5位 けん玉の性能の言語化と数値化の話

mateomateo.hatenablog.com

こういう切り口=言語化プラス数値化」でけん玉のことを語れる、と気付いたのは個人的に大きな転機だった。

ああ、こんな内容ならずっと書き続けられるかもしれない、と小さな確信や覚悟のようなものが生まれた。

そしていつかどこかの物好きなダマーにおもしろがってもらえるかもしれない、という期待も。

書き終わった時はそんな気持ちがしていたのだが、その後しばらく全くアクセスも伸びず、何の手ごたえもなく…今や本人も存在を忘れかけていたのだが…

改めて読み返すと一人でこんなことやってるダマーってちょっと…いやかなりイタい。
しかもこのためにわざわざデジタル分度器を買っているという…あんたどうかしてる。

ただ「月面限界角度」という考え方に関しては、実はあまりにも当たり前の概念過ぎてわざわざ言葉になっていなかっただけな気がしている。

月面好きなら気にして当たり前だよね?的な。

限りなく限界角度が水平に近い月面専用のセットアップを追い求めて重い皿胴と軽めのけんを別々のけん玉組み合わせて作るようなど変態月面フェチ小野寺ゴリさんあたりがきっと共感してくれるはず…

 

第4位 「膝の使い方」の正しい伝え方

mateomateo.hatenablog.com

ダラダラと長い文章書きがちな僕にしてはかなり短い記事だけど、その分言いたいことが明確でストレート。

「目と玉(けん)の相対速度を下げる」という膝の使い方はもっと広まって欲しい。

あるいは昔から別の言葉で伝えられているかもしれないが。
ただ、この使い方が一番膝を酷使するイメージ…

膝を大きく使って目を玉(けん)の横にキープできる時間が長ければ長いほど、
刺すチャンスも広がるけれど、落ち始めて時間が過ぎれば過ぎるほど、落ちる速さは上がるので膝もすばやく動かさないといけない。

「止まった時の世界」の住人になるには柔軟で強靭な足腰が必要だ…

 

第3位 The beginning of street kendama

mateomateo.hatenablog.com

フリースタイルスキーヤーだった故J.P.AuclairのDVDの付録だったというけん玉動画はストリートけん玉のルーツとしてけん玉始めてからずっと観たかったものなので、発見した時はマジで興奮した!

実はGoogleで検索したらすぐ見つかったのだが、さんざんYouTubeばかり探していた自分の検索の筋の悪さよ…そもそもYouTubeにこの動画上がってたら違法だろがよ…

好き勝手に書きたいことしか書いていないブログだけど、このテーマはちょっとだけ資料価値ありそうな記事だな、と…

2007年からたった15年でここまで進化したのか…なんて思いながら改めて観ると感慨深い。

 

第2位 僕がけん玉にハマる10の理由

mateomateo.hatenablog.com

僕がおじさんだからか(おじさんだからだよ)30代以上の年輩のダマーの方には刺さる内容ではないだろうか。

世界のA.I.ZAWAさん*1や心の師匠、russt_dama0818(ラストさん)から丁寧なDMをいただいたのは良き思い出…

書きながら、「やっぱりけん玉って面白ぇわ」と何度も思い、「自分がどれだけけん玉を好きなのか」を再確認することになった。

長めの記事だけど未読の方はお時間ある時にぜひ。初心に帰れると思います。

 

第1位 続・クセスゴけん玉メーカーの世界~Okendama編~

mateomateo.hatenablog.com

今思えば僕をオンラインけん玉練習会、ourpark*2へと導いたのはこの記事だったのかもな…なんて遠い目をしてしまう。

この記事読んでOKENDAMAを買ったからあげさんに誘われたのがきっかけだから。

2021年8月時点でOKENDAMAのrevolutionclear(レボ)に手をだしていたのは我ながら目ざとい。
しかもこの時買ったレボの玉(とアッシュのSWEETS BOOSTけん)は今も現役で僕が所有する全けん玉の一番手であり続けている。

月面が最もやりやすく、灯台が最もやりづらいけん玉として…

ただし、最近は記事にあるようにおまけにけん玉付けてくれた、なんて話はあまり聞かない。悪しからず。

今ではOKENDAMAも日本で買える*3ようになり、好きだったインディーズバンドがメジャーデビューしたような(おじさんにしか通用しなさそうな例えだな)嬉し寂しい思いを味わっている。

 

以上、思い出に浸る再利用企画でした!
マテオチャンスで1万字、1周年記念再利用企画とイレギュラーが続いたな…
次から通常運転に戻ります。

まだたったの1年。

たとえ老人といえども、未来に生きなきゃならんのだよ。
byジェームズ・ハリデー准将(出典:作・工藤かずや 画・浦沢直樹 /パイナップルARMY5巻232ページより)

おじさんだって未来に生きるぜ。

これからもけん玉で思いついたいろんなことを言葉にしていけたらいいな。

*1:USA1000周おめでとうございます!遅ればせながら

*2:毎度しつこい過去記事紹介→

mateomateo.hatenablog.com

*3:okendamahjをチェック!

マテオチャンスができるまでー最高の4秒間までの2年半ー

できた…

マテオチャンスが…できたーーーーーー!!!!

 
 
 
 
 
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マテオチャンスて何なん?と検索してみた結果、こんなgoogleの深淵を這いずり回る零細ブログに辿り着いてしまった奇特な方がもしいたらごめんなさい。

今回クソ長いです。

お題はズバリ、一般ダマー憧れのトリック、KENDAMAUSAのプロプレーヤー、故DAVE MATEOによって生み出されたマテオチャンス!

正確には「けんフリップジャグルけんフリップジャグルとめけん」と表記するけん玉ぶん回しまくりの高難度トリック。

いかにして40代半ばでけん玉始めた老眼のおっさんがGLOKENけん玉検定最終最後の難関トリック、マテオチャンスをメイクできたのか。

気が付けばブログ開始から明日で1年じゃないか…
気合を入れて全力で書こう。

ちょっとでもけん玉やマテオチャンスというトリックに興味があればぜひ最後までお付き合いください。

 

そもそもマテオチャンスは今年の目標の一つだったのだが、こんなに早く手を付けるつもりはなかった。

しかし今月6日に10ジャグけん*1をメイクしてからやっぱり次はマテオチャンスだよな…とベタなことを思い練習してきた結果、なんとこちらも3月中にメイク!

本人が一番驚いたよ!

たった3週間でマテオチャンスをメイク、なんて自慢話をするつもりはもちろんない。
マテオに先立つフリップもジャグもどちらもヘタクソ過ぎてなかなか上達しなかった僕なので。

けん玉始めて2年半、毎日コツコツ練習してきたことすべてがちょっとずつ積み重なってこのたった4秒間のトリックに結実したんだと思う。

 

今回マテオの為に試してみた練習方法や気付きはすべて言語化して残そうとは思うのだけど、正直まだ初メイクしたばかりの僕が解説するには荷が重い難易度だ。

たった4秒ほどで終わるトリックなのに細かいコツが山ほどある…
それでも、なんせブログのタイトルにも使わせてもらっているぐらい、特別な思い入れがあるトリックだ。
ここはひとつどこまで言葉で伝えられるかチャレンジしてみたい。
それがこのブログのコンセプトでもあるし。1周年だし!
少しでも誰かの参考になることを祈りつつ。

 

さっそくいってみよう。
マテオチャンスのポイントは大きく3つ!
細かいコツが山ほどあると言ったそばからうさんくさいビジネス記事風に3つにまとめるよ。

①フリップとジャグの使い分け
いきなりそれができたら苦労せんのじゃーい!みたいやポイントやんけ!

②リズム
また抽象的なヤツきたな、おい!
センスのあるやつはわかるってか?ああ?

③ジャグけんの精度
わかっとるわ、クソがー!
それができたら誰も悩まんわい。ヴォケ!!

 

以上、1年前の僕が聞いたら…という想定でリアクションしてみました…
えらく口悪いね、この人。
こんな説明でマテオできたら誰も苦労しないよね。

マテオのコツはいっぱいあるけど、大別するとこの3つが僕的にしっくりくるので、ここから細かくブレイクダウンしていくと分かりやすいのではないかと思った次第。
ちゃんと説明するから怒らないで!1年前の僕!

まず一つ目。
①フリップとジャグの使い分け
より細かく言うと、「フリップとジャグのけんの回し方」の使い分けだ。

【けんの回し方の違い】
・フリップ:親指ですべり止めと中皿のフチの間あたりを弾いてけんを回す
フリップ後もフリップ前と同じ場所でキャッチできるのが理想。
マテオのフリップは2回とも通常のけんフリップ同様水平に近い状態で下に弾くイメージ。

けんが縦に近くなるほどジャグにいくためにけんを下げる為のタイムラグが増えて余裕がなくなる。

【フリップ参考画像】提供:yuki_kendam

drive.google.com

 

・ジャグ:肘を支点に軽く腕を振り手首のスナップで回す。
肘を支点に、というのが完全に僕個人の感覚の言語化で、今まであまり聞いたことがない。

以前ご紹介したrusst_dama0818(ラスト)さんのジャグ解説通りの動きを再現しようとするとそうなっただけなので結果論に近いけど。

番近いのはフライパンを振る動きな気がする…
フライパンでも腱鞘炎になるって言うしな…(遠い目)
またはラーメンの湯切りの逆の動き?
いや、余計わかりづらいか…
ジャグに関しては手首手首言われることが多いけど、手首を正しく使おうとすると、肘を支点にほんの少し腕を振ることがスタート地点になると思う。
1.肘を支点にやや腕を下げ、手首は更に下げる
2.腕を上に振り、水平に近い位置で手首のスナップでけんを投げる
腕の振りを水平の位置で止めようとすると自然と手首のスナップで投げることになる。
というのは10ジャグ練習中の気付きだったのだが、いや、これ結構な発見だったかもしれない。ぜひお試しあれ。

【ジャグ参考画像】提供:yuki_kendama

drive.google.com

 

②リズム
とにかくたった4秒間のこのトリックは普通に練習しても、脳みその命令がけん玉の動きに追いつかない。
やることが多すぎんのよ…

【マテオチャンスの動作分解】f:id:o-toshi-dama:20220331092556p:plain

細かく分けると13個もやることあんのよ、マジで。
自分で書き起こしてちょっと引いたわ…
もちろんわざと細かく書いている部分はあるけど、こんなの毎度考えながらやれるわけがない。

考えなくても身体が動くようにする為にはマテオチャンスのリズムを身体に叩き込む必要がある。

そしてそのリズムを効率良く身に付ける為にマテオチャンスを上記の表通り3つの工程に分けて認識するのがオススメだ。

マテオチャンスは
「フリジャグ→フリジャグ→けん」ではない。
「フリップ→ジャグフリ→ジャグけん」と脳に刷り込んで欲しい。

これが今回一番言いたいことかもしれない。
いや、何がちゃうの?と思う人もいるかもしれない。
これが実は大違いなのだ。
そしてこの分け方だと脳が認識することが大事。

この分け方の一番のポイントは1回目のジャグと2回目のフリップをセットにしているところ。

何より「ジャグからのフリップ」こそがマテオの最難関ポイントなので、セットで身に付けた方が断然効率が良いのだ。

初手の後のジャグに入ったらオートマティックに次のフリップまでがセットで作動するイメージで。

初手は引き上げながらフリップ、
次が今説明したジャグフリ、
そして最後がジャグけん。

この分解が個人的に一番リズムを取りやすくてしっくりきた分解だ。

 

③ジャグけんの精度
先ほどの分解説明の通り、マテオの最後は結局単なるジャグけんなのだ。
いや、最後をいかに単なるジャグけんにできるかどうかがポイントだ。

最後のスパイクの時にけんの持ち方が変だったり玉が回転しまくって運ゲーになってしまったりするのはこれ即ち、最後が単なるジャグけんになっていないのだ。
2回目のフリップから最後のジャグまでに余裕がないと、玉を弾いてしまったりけんの回転が足りなかったりして失敗する。

余裕がないジャグけんなんてものを練習するより、

・2回目のフリップのキャッチまでの精度を上げる

・ジャグけん自体の精度を上げる

という要素に分解した方が筋が良いように思う。

とは言えジャグけん、いやジャグ自体がそもそも高難度トリックなので、こちらは別途ひたすら練習しないといけない…
最後は単なるジャグけんだからこそ、メイク率を上げたい、あるいはクリーンに決めたいなら「ジャグけんの精度」はそもそも絶対条件だと僕は思う。

この辺、だいぶ認識が違う人も多いかもしれない。
割と最初は2~3ジャグ大皿ぐらいできれば穴コンできなくても運で刺さるよ、みたいに言う人もいるし、実際僕もそうアドバイスされたことがある。

だからこれは僕の個人的なこだわりに近い。

マテオチャンスというカッコ良いトリックのメイクを目指すなら
クリーンな理想形を目指さないともったいなくないか?

というこだわりだ。いや、お前のメイク動画全然クリーンちゃうやん、という非難は当然あるだろう。
ここに載せた僕の初メイク動画は猫背丸出しだし、最後のジャグのけん投げるの早すぎだし、玉を前に投げてるから足動いちゃってるし正直理想には程遠い。

もっともっとクリーンにメイクしたい。カッコいいの撮りたい!

だから「ねばならない=must be」なんて言うつもりはなく、僕自身の「こうありたい=wants to be」を押し付けているだけだ。
せっかくマテオチャンスなんて難しいトリックを練習するならそこ目指した方が楽しいと思う。本当にあくまで個人的な意見だけど。

だからとりあえずのメイクを目指す人を否定したいわけじゃない。
そもそも僕のメイクがとりあえず初メイク、のレベルだし。ちょっとずつ階段上るのは全然アリ。
でもゴールは絶対カッコいい理想形を描いて練習しようよ、ってだけの話だ。
だからジャグけんの精度アップは必須だと改めて言っておく。

 

で?結局ここまで読んでも全然マテオなんてできる気しないんだけど?
あ、いかん。1年前の僕がまた荒ぶっている…

ここからちゃんと具体的なマテオの練習方法について書くから!
個人的に効果的だと思ったのは下記3つ。また3つ!ホンマか?

①目標とする人のマテオ動画を観まくる
いきなりけん玉持って練習しちゃダメ!これは本当。
まずは上手い人の動画を観まくること。要するにイメトレ。
リズムを覚えるにはコレが最も効果的。

フリップ、ジャグフリ、ジャグけん、それぞれの工程でどのタイミングでどんな動きをしているのか。
繰り返しスローで何度も何度も何度も確認しよう。

僕は先ほどから素材として使いまくっているyuki_kendama(ゆうきさん)の動画をマジで300回は観た(ご本人の了解取って使わせてもらってます。スペシャルありがとうございます)。
歴1年ちょっととは信じ難い驚愕のセンスとスキルの持ち主だ。

観まくって観まくって最終的には脳内で再生できるレベルまでいければベスト。

ただし、僕の場合はジャグでこれができるまで半年以上かかった。
脳内でジャグの動きを再生するだけで、だ。
マジで…ぶっちゃけこのセンスのなさには自分でも引く。
もちろんその間も実際にジャグの練習はしてたけどさっぱり上手くならなかった。

頭で理解できていないものを身体が再現できるわけがない。
当然マテオなんて複雑なトリックを脳内で正確に再生するのは本当に難しい。
もはや具現化系の念能力の修行に近い…

f:id:o-toshi-dama:20220331093319p:plain

出典:富樫義博/HUNTER×HUNTER13巻 123ページ

しつこくやってたら実際に夢の中でマテオの練習してたこともあった…
でもこの脳内再生がやれたら絶対にマテオメイクに近づくと思う。

思い描いたことは必ず実現する。

あ、やばい自己啓発臭…!
抽象的かつありきたりなJ-POPの歌詞みたいなこと言ってすんません…

具体的に思い描けることは実現する可能性が高い。

だな、正しくは。
上手い人の動画を正確に脳内で再生できる=具体的に思い描ける
なので、マテオに限らずこれができればトリックをメイクできる可能性は上がると思う。

トレフリップが難しいのはあの縦横回転を凡人の脳内では再生できないから、ってのはあるよな…
完全に余談だけど。

 

②マテオ素振り
これも言ってみればイメトレのバリエーション。
①で見本動画観まくって覚えたリズム、タイミングで実際にけんを持ってその動きをトレースしてみる。

SWEETSKENDAMASのジャグhow-to動画でjoshuaflowgroveが推奨しているやり方=玉は投げずに左手に持ってタッチするだけ、でやってみるのがオススメ。

youtu.be

この動画はジャグのみなので、マテオの場合だと、

1.けんだけ持ってフリップ

2.ジャグの投げ方でけん投げる

3.けんが空中で回っている間に左手に持った球を右手でタッチ

4.けんキャッチ

5.2回目のフリップ

6.※2~4の繰り返し

これで最後のスパイク以外、マテオの動きになる。
大事なことは①で体に叩きこんだリズム通りにやること。
イメージ通りになるまで何度でも動画を確認してタイミングをすり合わせる。

素振りならマテオ最大の難関であるジャグからのフリップ(回転の使い分け)もすぐに結構それっぽくやれるようになる。

もちろんそれで調子に乗ってすぐに玉ありで本番やってみたらグダグダになる人がほとんどだろう。
でもひとまず無心にこれをやっているとマテオのリズムが身体に染み込んでいき、マテオができる自分をイメージしやすくなる。
素振りならできる=「マテオの動きを自分の身体が再現できる」ことの証明だ。それが自信につながり、最終的なメイクにつながりやすいと思う。

僕はこの後の本番練習に入った後も繰り返しフォームやタイミングを確認する為にやり続けた。

 

③分解練習
当たり前だけどやっぱり複雑なトリックほど有効な練習方法はこれ。
正直この部分の説明は既存のマテオhow-toとそんなに大差ないかも。
先ほどの分解説明通りに練習すると効果的だと思う。

・フリップジャグ大皿(またはジャグけん)
主に初手の「引き上げ+フリップ」からスムーズにジャグへ移行する練習。
玉を胸あたりまで高く上げつつフリップは腕を水平近くに保って低くキープするのが本当に難しい!

玉は上にあげるのにフリップは下に弾くってどゆこと?ってなる…
コレは手首の使い方が本当に重要。
真下に向けたけんをクイッと手首使って上に向けて水平近くになった瞬間にフリップする。

力抜いてリラックスしてないと手首がしならず、リラックス状態のち○この高さほども上がらない。
もうただただシンプルに難しい。
手首は振り子の動きを意識して、けんを真下に向けた反動を利用して水平まで上げるイメージが大事。

つまり、初手のフリップは肘を支点に腕を振るジャグの回し方に近い。

違いは水平になった時にわずかな手首のスナップと共に親指を下に弾くこと。

ジャグの玉投げはマテオバージョンで頭のてっぺんぐらいの高さを意識できるとなおいいが、2回目のフリップ抜きだと結局全然感覚変わるのでひとまずは気にしなくても大丈夫。

最初はジャグ大皿で十分。ある程度ジャグできる人は最初からジャグけんでもOK。最後のフリップからのジャグけんの練習にもなる。

【チェックポイント】
・初手の玉引き上げが胸の高さまで上がっているか
・フリップは水平に近い状態でキャッチできているか

この2点がクリアできればこの工程は合格点!

 

・ジャグフリ大皿
先に書いた通り、「ジャグフリ」がマテオ最大の難関。
難しいのはジャグの回転はコンパクトにしつつ玉は優しく上げるところ。
けんを速く回そうとすると動きが忙しくなり、
玉のキャッチから投げるまでも雑になってしまいがち。
2回目のジャグまでの余裕が欲しいから玉を高く上げようと思って力も入りがち。
力が入り過ぎると玉のスピードが速くなり過ぎてフリップうまくいっても結局次のジャグまでの余裕が生まれない…

玉を高く上げたら腕も高く上がってしまいジャグのキャッチが縦に近くなってしまうこともある。

そうなると次のフリップのキャッチも縦になってしまい、最後のジャグの為にけんを水平より下に持っていく為のタイムラグの間に玉が落ちる…ああ、難しい!

マテオの練習をしているとこういう二律背反に出くわすことが多い。

いぢわるだな、もう…当然フリップの回転も速くないとダメだ。

ジャグの回転スピード、玉を投げる高さと力加減、フリップの回転スピード、一つずつ攻略していこう。

最終的にこのジャグフリに関しては「1動作」だと思ってセットで体に刷り込むのが有効だと思う。

【チェックポイント】
・ジャグフリのけんキャッチまでを1セットでリズムよくできているか
・ジャグの玉投げが頭のてっぺんぐらいまで高くかつ優しく上げられているか
・ジャグ、フリップ共に
水平に近い位置でキャッチできているか

この3点がクリアできればこの工程は合格点!

自然と次のジャグまでの余裕が生まれているはずだ。

慣れてきたら最後のジャグも入れてジャグフリ+ジャグ大皿に。最終的にジャグフリジャグけんまでメイクできたらもうほぼマテオ。

 

・2ジャグけん
マテオの最後が単なるジャグけんなのは先述の通り。
ただし、単なるジャグけんなんて簡単に言えるトリックではそもそもないし、フリップからのジャグけんは1ジャグけんより、そして2ジャグけんよりもちろん難易度が高い。

最後のジャグけんのためには2ジャグ以上からけんに刺せるスキルがあった方が望ましい。

ただし1ジャグから2ジャグへの壁は本当に高い…
僕はマジで半年ぐらいかかった。ただし、その時はほとんど自己流でいろんなコツや練習法を全然知らなかった。非効率過ぎ!

先ほどご紹介したラストさんのジャグ解説は必見!
「慣れ」だの「紐なしでやる」だの「お手玉から」だのコツじゃないだろ、それ!
みたいな今までのhow-toに不満がある人には絶対光明となり得るはず。

ジャグは絶対的な練習量が必要なトリックだけど、練習量と同じぐらい大事なのは、
「どこが良くなかったのか」を常に意識して練習することだ。

練習の質 × 練習量 = 上達度

この公式にケチ付けるひとはいないだろう。質が低いとなかなか成果につながらないし、マイナス(間違った練習法)だとどんどん下手になるわけである…

そのリスク回避にもラストさんの解説は役立つ。もちろん最初からすべてのコツを実践するのは不可能に近いので、まずは一つ二つ意識するコツを決めてちょっとずつ増やしていくのがオススメ。

肘と手首への負担がかなりあるトリックなのでオーバーワークにはご注意を。
僕の腱鞘炎は今正直かなりひどいことになっている…

【チェックポイント】
・最後まで足の位置が動いていないか
・狙って穴コンできているか

細かいコツは山ほどあるけどクリアすべきポイントは主にこの2つ。要するに単なるジャグけんのポイントだよー。だってジャグけんだから。

 

マテオチャンスインスパイアの極北、国境を越えてけん玉界に衝撃を与えた珍技、マタオチャンスの生みの親、オンラインけん玉練習会ourparkでも一緒にけん玉やっているgenya_yokocho(げんさん)はフリップジャグけん、ジャグフリジャグけんの2つをそれぞれ何百回と練習してマテオができるようになった、と言っていた。

毎度しつこいですがourparkについては過去記事参照↓

mateomateo.hatenablog.com

珍技、マタオチャンスはこちら↓

 
 
 
 
 
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マタオの最後の穴コンもこういう地道な練習で身に付いたのね…

ただ僕は偉そうに言う割に分解練習に関してはほとんどやっていない。
先述の通り、何度も②で正しい動作を確認してから実際に本番のマテオ練習をする、
を繰り返し繰り返しずっとやっていた。

理由としてはそもそもマテオの練習以前にジャグけんを(肘が)死ぬほど練習してそれなりに上達していたのと、ヘタではあるが初手のフリップが5回に1回程度は良い位置で取れていたので、優先課題が明確に「ジャグフリ」一つに絞れたからだ。

むしろ今後メイク率を上げるための「ジャグフリ」だけ分解練習やろうかな、と思っている。

 

…とここまで書いてから気付いたんだけど、マテオってほとんど膝使わないな…
最後のジャグけんだけ刺す位置合わせる為に膝で調節するぐらい。

これは個人的な意見だけど、あんまり膝使わない人のマテオの方がクリーンに見えるんだよなー。
ジャグは単体だと本当に膝使わないし。
ま、これは意見が分かれるところかな。
膝使った方がタイミング取りやすい人はいると思う。

これで今僕が言語化できるマテオのコツは全て洗いざらい吐き出した。

マテオマテオ言い過ぎてマテオがゲシュタルト崩壊寸前。
DAVE MATEOについて知りたい方はこちらの過去記事もどうぞ↓

mateomateo.hatenablog.com

マテオチャンスなんて高難度トリックを練習する人はそもそもセンスがある人が多いと思うので、どこまで需要があるかわからない。
ただ少なくとも既存のマテオhow-toだけではわからない、練習方法以前の理論やコツを知識として理解する内容にはなっていると思う。

ジャグやマテオがまったり勢とガチ勢を分ける壁みたいになってるのが個人的にもやもやしてる部分だった。

これって実は先入観による偏見なんじゃないか?なんて思っていて。

要するにストリート系のけん玉トリックって歴史が浅いので練習法や指導法が確立されてないだけじゃないかって。

成長速度に差はあれどジャグやマテオって、「トリックのコツの言語化」と「練習方法の具体化」である程度誰でも身に付けられるトリックなんじゃないか、とけん玉界に一石(かなりの小石)を投じてみたくなったのだ。

もちろん、2回転だの3回転だの、間にインスタだのゴーストだの入れだしたら流石に才能の部分でけぇよ、って話だけど。

お前の練習法が正解のつもりか?たった1回メイクしただけで調子に乗んなよ、と思う人も多いだろう。

実際2回目のメイクには30分かかった…マジで難しいわ、マテオ…毎日マテオなんてやってる人を本当に心から尊敬する。

僕がやったら1週間で肘が再起不能になるかもしれん。

だから正直言うと自分以外の人にこのコツや練習法が本当に効果があるのかはわからない。

でも僕以外の人に実際やってもらわないとその結果も出ない。

そう、これは実験だ。被験者、求む。

いつかこのブログを参考に練習したらマテオチャンスがメイクできました、
なんて人が現れたら最高だなー。

子どもと一緒にやるつもりで買ったけん玉にまんまとハマって
マテオチャンスなんて名前のトリックに魅せられて
けん玉のブログなんて酔狂な代物を書いている僕にとって…

それは何よりのご褒美に違いない。

そして勝手に名前を使わせてもらっているDAVE MATEOへの恩返し、あるいは罪滅ぼし?になるだろうか…

良いこと言い過ぎたかな。

もちろん自説の有効性を証明したい、なんて欲望はちゃんとある。

だけど不惑を過ぎて強くなってきたのは世の中の幸せの総量をほんのちょっとで良いから増やしたい、という割と真剣な思いだ。

この「幸せの総量を増やす」って言い方、誰の言葉なのかも忘れたけど、すごく好き。
利己と利他って共存できるんだ、って思って。

誰かの幸せが誰かの不幸につながるようなゼロサムゲームにはうんざりしかない。

戦争なんてゼロサムゲームですらない。マイナスにしかなんないからマジで嫌い…

僕は僕の幸せのために周りの人にも幸せでいてもらった方が気楽なんだがなぁ。

頭も体もにぶっていくだけのおじさんが握るべきなのは権力じゃなくてけん玉だよ!

なんか取っ散らかった話しちゃったよ…けん玉のブログで…

 

ふう、キーボード打ち過ぎて今度は手の甲が痛ぇ…ほぼ1万字も書いちゃったよ。読んでくれてる人が途中で挫折してないことを祈ります…

あと最後に一番の恩人に感謝を言っとかないと…

僕がマテオチャンスという奇妙な名前のトリックを知った時、あなたはもういなかった。
だからマテオチャンスをメイクした時にインスタでメンションなんてしていない。
そこにあなたはいないから(千の風かい)。

でもやっぱり報告したい。あなたのおかげでけん玉がめちゃくちゃ面白くなったよ、と。

Hi Dave,I finally got your original trick named Mateo chance.
Thank you so,so,so much!

SPIKE HARD,CATCH LOW!(これ一回言ってみたかった!)

届いてるといいなぁ。

*1:絶対KWCトリックリストのレベル設定はおかしい…マテオの方が数段難しいイメージ

新・やっぱりジャグが好き〜10ジャグ死闘編〜

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ジャグへの片思いを続けて2年と5ヶ月、

ついに10ジャグけんメイクできました!

ジャグに関する過去記事はこちら↓

mateomateo.hatenablog.com

mateomateo.hatenablog.com

 

長かった…
基本のジャグけんまでまず1年、そこから3ジャグけんまではガッツリ1年かかってる。
去年はヘタな分練習量増やしたら見事に手首と肘痛めて結局その3ジャグけん止まりだった。マジで死闘…

それが年明け2ヶ月ちょっとで一気に壁を越えた、と言うか突き抜けられたのは明確に理由がある。
以前、ジャグに近道などない、と書いた。
その言葉は今でも間違っていないと思っている。
ただし、今ならその言葉にこう付け加える。

ジャグに近道はなくても王道はある、と。

きっかけは年明け3日、今年初めてのOurPark*1で教えてもらったrusst_dama0818(以下ラストさんと呼ばせていただきます)さんのジャグ解説。

ちょっと長いですが、引用します。
何故かインスタの投稿が埋込できない…

ジャグ
(複数ジャグ)

○やり方とポイント
・スタンバイ
※スタンバイの時のポイントは1点。
1-剣の持ち方は手の平を上に向けた状態で手の平と皿銅が垂直になるポジションで握る。

・玉を引き上げる
※引き上げる時のポイントは3点。
1-剣を外側に弧を描きながら大皿が上を向くように(手の平が上を向く様に)引き上げる。(紐の絡みを防ぐ効果も有)
この時に「中皿の横に玉」のポジションを取る。
2-穴が自分側に向くように玉を上げる。
3-玉の引き上げる高さは、ジャグ中の玉の位置と同じ高さにする。

・ジャグ中
※ジャグ中の時のポイントは10点
1-引き上げた時に手首をしならせる。(脱力させる効果と、リズムをキープさせる効果も有り。)
2-玉が落ちて来たタイミングで軽いスナップで投げる。(スナップで投げる事で剣の回転が横ブレしない。決して手首の力や腕の力で投げない。)
3-スナップで剣をトスする時にほんの少し体側に引いて回す意識をする。
4-剣の高さは玉の投げた時のトップの高さと同じ。
5-ジャグ中は常に玉をトスする時も、剣をトスする時も引き上げた時に向けた「手の平を上」を固定。(コレが1番重要!!!)
6-玉をトスする際は小指と薬指と中指の半分ぐらいを使って力を抜いてトスする。
7-玉と剣の軌道の間隔は肘から先辺りの可動範囲で収めて固定する。(この事によりジャグ中に動作全体が横ブレしない。)
腕だけでイメトレするのも効果的。
8-常に動きに縦の意識を持つ。
9-常に中皿の横で玉をトスし続ける。
10-「玉、剣、玉(タン、タン、タン)」と一定のリズムを刻みながら行う。
「タ、タン、タ、タン」などはNG。

・その他
※まずは2ジャグ大皿を完璧にする。
お手玉、又はお手玉と剣での練習は不要。
(お手玉はジャグが出来れば出来る。しかしお手玉が出来てもジャグは出来ない。自分はお手玉練習はしてないです。
お手玉と剣での練習も不要。お手玉と剣の重さバランスが極端に違う為、変な癖がつく。)
※紐無しけん玉での練習は効果的。
ですが、紐無しけん玉も紐有りでジャグができる様になれば簡単に出来る。)
※引き上げたら剣を投げずに玉をキャッチする練習でイメトレする。
※剣に刺した状態からスタートするジャグ練習が効果的。
※座りながらジャグするのも効果的。
(体全体を自然に固定できて無駄が無くなる為。)

以上

かなり意識する所が多いですが、全て自分が練習段階で気づいて行った事をまとめました。

引用元:russt_0818(@rasst_dama0818)インスタグラム投稿よりhttps://www.instagram.com/p/CRH8V3njLiI-zqogcBkjbjgZS-Kwg4UufeMn0w0/

ラストさんのジャグは何度もインスタで観てるのにこの解説は教えられるまで知らなかった!

ジャグが上手い人は世の中にそりゃもういっぱいいるし、ジャグのhow-to動画もYouTubeで観れるようなモノはたくさんある。

だけど、ラストさんのジャグはクリーンさと安定感もさることながら、言語化の解像度の高さが群を抜いている。

上手いだけじゃなく、そのコツを誰にでもわかるように言語化できる能力があって、しかもそれを練習法まで込みで無償でシェアしてくれるとは…!

僕が壁を突き抜けた理由、それはシンプルに言えば限りなく100%の正解に近いジャグのコツと練習法を知ったからだ。

詳しくはこの金が取れるレベルのジャグ解説を熟読してもらうのが一番だけど、個人的に今までのやり方と変えた結果とてもしっくりきたコツがいくつかあるのでそれだけ抜粋して紹介します。

①玉の上げ方
僕はジャグの上手い人がよくやるダウンスパイクみたいに軽く前に振りながら玉を上げるやり方が苦手でずっとまっすぐ上げていた。

でもラストさんのやり方はどちらでもない。
けんを体の内側から外側に向けて弧を描くように横に引き上げるのだ。

最初はえ?なにそれ?クセ強!と思ったのだがやってみるとコレが非常に理に適っている。
前からのアングルだとよりわかりやすい。こんな感じ。↓

https://drive.google.com/file/d/1ocyjFfiy_gjTWl_V-WXkqm5J_ha6979u/view?usp=sharing

僕の動画ですいません…
はてなは直接動画貼れないのめんどくさいな。

フリップ大皿とかワールウィンドが苦手な人には良くわかってもらえると思うのだが、異なる縦の動きを連続でやるのって難しい。

一般のダマーにとってたぶんその究極がマテオチャンスだと思う…

フリップ大皿で言うと、玉を引き上げるための動作とけんを指で前に弾く動作は同じ縦の動きだけど力を作用させる方向も力加減も体の使い方も全然違う。
僕は引き上げる動きの残滓のようなものに引っ張られてフリップの動作がぐちゃぐちゃになるのにたぶん1年以上は苦しんだと思う…

話をジャグに戻すと、初手が横の動きになることによって、次のけんを縦に投げる動きと完全に切り離すことができるのだ。

それによってまず通常のジャグけんが非常にやりやすくなった。
結果、このやり方を知った3日後に5ジャグけんまでメイク!

 

②手首の使い方
手首を柔らかくしならせたジャグなんて僕には一生できないと思っていた。

でも初手を横の動きにすることによって、玉を上げることに気を取られずに手首をしならせて1回目のけんを投げられるようになった。
1回目のその動きの感覚が手首に残るようになり、2回目以降も手首をしならせて投げやすくなった。

そして何より

・手首をしならせる
・手首のスナップで投げる

と明確に言語化されていたことが大きかった。
これを呪文のように頭の中で唱えながら何度も何度も反復練習し続けた。

以前からあげさんからアドバイスしてもらった肘を固定するイメージも役立った。
肘を固定して肘から先の振り子運動を止める瞬間にその勢いで手首をスナップさせると上手く投げられることがわかった。

もちろん正直ラストさんや他の上手い人に比べたらまだまだ全然しなりが足りないとは思うけど、以前より明らかに手首でけんを投げられるようになった。

 

③リズムの取り方
再びラストさんの解説より引用。ラストさん曰く、

「玉、剣、玉(タン、タン、タン)」と一定のリズムを刻みながら行う。
「タ、タン、タ、タン」などはNG。

ドキーっ!!「タ、タン、タ、タン」になってた!
と言うかむしろ意識してそのリズムにしてた!

ジャグは「思ったより待つのがコツ」と「いいジャグはコンパクト」みたいな先入観が合わさった結果、

ギリギリまで待ってけんを投げた瞬間玉をキャッチしてすぐ投げる、

という流れでやっていたのだが、
コンパクトにしなきゃ、と思ってけんは素早くコンパクトに回すが、
玉は再度キャッチする余裕が欲しいから若干高く放るのがクセ、
と言うかむしろ意識してそうしてしまっていた。

それが結果として

けん投げる→タ(玉キャッチ)⇒すぐ若干高めに投げる、タン(けんキャッチ)⇒すぐコンパクトに回す

を繰り返すジャグになっていた。
当然、このリズムだと玉をキャッチしてから投げるまでに余裕がないので、
弾くような投げ方になる。そのくせ若干高めに上げようとするから結果コントロールが悪くなる。
この高低差で裏拍取るようなリズムが結局はジャグの精度を下げる要因になっていたのだ…

こうやって言語化されたコツを知ることであまり筋の良くないクセを矯正することができた。
とは言え「タン、タン、タン」とリズム取るのもまた激ムズだったりはするのだが…

リズムを「タン、タン、タン」にしようとすると自然と玉を柔らかくキャッチしなければならなくなるのが個人的には良かった。

恐らくフリップとジャグを組み合わせるマテオチャンスみたいなトリックには玉を高く上げるジャグも必要にはなってくるはず。
その時も柔らかく玉をキャッチしたいものだ…

他のコツもすべて理に適っており身に付けるべきものだとは思うけど、全部を一度に意識するのは凡人にはまずムリ。

こんなにいっぱいあったら絶対できない!ムリ!ってなる人も多いと思うけど、
コツが言語化されているということは、失敗の理由もまた言語化できるということだ。

やみくもに練習しても改善は進まない。
今のジャグのどこに問題があったのか、を
10のコツに照らし合わせて考える→修正する、をひたすら繰り返すのが一番有効だと思う。

最初は自分に合うコツを一つ二つ意識しながら徐々に意識するコツを増やしていくのが良いんではないだろうか。

僕もまだまだ意識できているコツなんて3つぐらいだし、無意識のうちにできているコツなんてひとつもない。

それでも10ジャグけんがメイクできてしまうぐらいこのコツには即効性があるんだと思う。

全部を完璧に身に付けたら…なんて想像し出すとジャグの練習が楽しくてたまらない。

 

ここからちょっと余談だけど、10ジャグけんをメイクしたのはふだんあまり使わない指10本分の長い紐がセットされたanalog kendamaだった。

マテオの練習をしてる時に最初は紐長い方が良い、とからあげさんからアドバイスをもらっていたのだが、それってジャグにも当てはまるよなー、と思ってふと手に取ったらめちゃくちゃジャグがラクだった。

今までの苦労は一体…ま、ここから慣れたらいつもの8本分ぐらいでもメイクできるように練習しようとは思っている。

改めて思うのはourparkでけん玉するようになってからの3ヶ月でできるようになったトリックめちゃくちゃ増えたな…ってこと。人に教えられたり教えたりするのって本当に上達するスピード上がる。

教えられたら上達するのは当たり前だけど、人に教えるために無意識にやってることを言語化することもまた確実に上達につながる。

言語化は再現性の向上に最も必要なことだからだ。
自分でなんとなくできているトリックのコツを言語化できれば他人ができるようになるばかりか、自分のメイク率も向上するはずだ。

 

そんなこんなで僕の10ジャグけんへの道はひとまずゴールテープを切ることができた。

でも当たり前だけどこれはゴールじゃなくてスタートライン。
次はジャグとつなげる連続技を何やろうか、なんてニヤニヤしながらずっと考えてしまう。楽しくてたまらない。
もちろんジャグ自体の精度もまだまだだ。
もっともっと練習したい!

手首と肘もちゃんと治さなければ。
保険が効かない課金治療に手を染めた挙句全く良くならない…
リハビリサボったら一気に悪化した…
マジでしばらくお休みした方がいいのかもしれない。

代償は正直大きかったが40過ぎてけん玉始めた老眼で腱鞘炎のおじさんでもジャグは上手くなる!…
と言い切るには乏しい材料かもしれないけど、最後にもう一度希望の言葉を。

ジャグに近道はなくても王道はある。

すべてのジャグ修行者に幸あれ!

*1:オンラインけん玉練習会。詳しくは過去記事参照→パークライフ - マテオチャンスを知った時、DAVE MATEOはもういなかった

そして1本のボロボロのけん玉と28個のトリックリストが残った

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#28trickslater初参加&初完走!
いや、めっちゃ途切れ途切れやったけども…
残ったのは1本のボロボロのけん玉と、真冬に汗だくになりながら練習してなんとか初メイクできた28個のトリックリスト。

改めてこの最も寒くて最も熱かった1ヶ月を振り返ってみたい。

 

#28trickslaterとはなんぞや?という方のために簡単に概要を説明しよう。

・2月1日に新品のけん玉で始める

・2月いっぱいはそのけん玉以外使わない

・28日間連続で毎日ハッシュタグ「#28trickslater」を付けてインスタグラムに新しいトリックを投稿することを目標とする

これだけ?と思った人もいるかも。
そう、たったこれだけのことなのだ。
…って言い切ってしまうと余りにも愛想ナシなのでいくつか補足を。

まず第一にこれはコンテストではない。
故に何の賞品もない。

だからいつ止めても自由だし、何日か投稿を休んでからまた始めるのも自由だ。

投稿するトリックは基本的にまだメイクしたことがないものが望ましい。
どれだけ難易度が高いトリックだとしても既にメイク済みのトリックは#28trickslaterにおいては積極的に推奨される対象ではない。

新しいけん玉1本しか使わないのは「初心に帰る」意味合いが強いと思う。
ダマー歴が長くなるほど、いろんなけん玉をトリックによって使い分けるのが当たり前になってくるけど、みんな最初はたった1本のけん玉でひたすら無心に練習してたはずだから。

ただ、そういったルールを自分に課すかどうかですらも、ここでは自由だ。
やったことのあるトリックでももっとクリーンにメイクしたい、メイク率を上げたい、そんな目標を持って取り組むならその意志は尊重されるべきだ。

けん玉を買うお金がない、でも参加したい。そんな人は今持っているけん玉で参加すればいい。それに否定的な意見を言うような野暮な人間はいない。

だってけん玉は自由なものだから。

よくプロの世界の厳しさを表現するのに「がんばったで賞」なんてない、結果がすべて、みたいな言い方をされることがあるが、この#28trickslaterにおいては、「がんばったで賞」しかない。

そしてそれって僕にとってのけん玉の本質そのものだ。

何でけん玉なんてやってんの?と何度も聞いてくる人たちには結局そこのところが根本的に理解できないんだろう。

1ヶ月頑張って頑張って最後に残るのは1本のボロボロのけん玉と28個のトリックリストだけ。それがいい。

元々はSWEETS KENDAMASのプロプレーヤー、Christian Fraser(cdfraser9)が自分のレベルアップの為に始めたものでしかない。

それが全世界のダマーを巻き込んだ一大イベントに成長したのは、そのシンプルなルールがダマーの魂の芯を食ってるからだと思う。

Christian Fraserの言葉をちょっとだけ引用しよう。

This challenge is 100% about personal progress and satisfaction. Each clip should strive to be something you have never done before, whether it’s a brand new trick or just one to personally level up. I’m so stoked that this idea has taken off and we are embarking on the 3rd year of grinding. Remember, this challenge is for yourself and no one else!

引用元:WHAT IS 28 TRICKS LATER? (#28TRICKSLATER EXPLAINED)

・このチャレンジは、100%個人の進歩と満足のためにある

・全く新しいトリックでも既存のトリックでもやったことのないものにするよう努力する

・このチャレンジは自分自身のためであり、他の誰のためでもない

要約するとそんなことを言っている。
まさに先程語った通りだ。

ダマーなら誰だってメイク後に一人でガッツポーズしたりニヤニヤしたりする瞬間がある。
その瞬間のご褒美はいつだってシンプルな達成感のみなのだ。

もちろん頑張ってメイクしたトリックにいいねやコメントが付けば嬉しい。
ベタに承認欲求の充足を求めるのはなにも悪いことじゃない。それをモチベーションに背伸びして頑張って新しいトリックをメイクできたら気分良いし、それで褒められたら最高に決まってる。それも一つの「がんばったで賞」だ。

でも単純な承認欲求の充足だけじゃなく、やりたいトリックをメイクできた達成感を会ったこともない世界中のダマーたちと共有できるのが#28trickslaterの付加価値なのかもしれない。

汗だくで同じトリックをしつこく1時間以上一人でやってる時にも不思議と孤独感は感じなかった。
その瞬間、同じように汗流してムキになってやったことのないトリックにトライしてる人たちが日本中、そして世界中にいることを知っているから。

今その人たちも僕と同じように達成感を感じてたり、それを仲間と分かち合ってたりするのだろうか。

だといいな。

おっちゃん、ちょっとセンチメンタルやわ…

 

最後に僕がメイクした28個のトリックリストを振り返ってみる。
週ごとにトリックテーマを決める、というマイルールにしてみたのだけどコレがなかなか大変だった…いろいろネタをくれたourparkの皆さん、ありがとうございました!一人だともっと偏ったセレクトになったりチャレンジが足りなかったりしたと思う。

1週目:月面(ほぼ裏月…)
①タップ裏月→1回転クッションイン
②裏月→裏小指ダーティフィンガー裏月→ダウンスパイク
③2回転裏月→バックワード小皿月面→逆落としファスト
④裏月→2回転ジプシーフリップ裏月→すくいけんペンギンファスト
⑤裏月→2回転裏小指ダーティフィンガー裏月→持ち替えペンギンけん
⑥裏1回転飛行機→裏はねけん→裏月→逆落とし
⑦3回転裏月→逆落とし

最初なんでとにかくやったことないトリックを、と肩に力入って背伸びしたトリックが多いな…
タップもダーティフィンガーもジプシーフリップもほぼ初挑戦だけど楽しかった!
ジプシーフリップは肘死にそうになったけど…

無茶振りに感謝!
出張先で決めた3回転裏月も思い出深い。

 

2週目:灯台
①裏2回転灯台→ダウンスパイク
②1回転灯台→インスタ逆落とし→1.5スワップジャグけん
③裏2回転灯台→2回転灯台とんぼ返り→裏2回転灯台とんぼ返り→逆落とし
④ゴースト灯台→月面→灯台→インスタ持ち替えけん
⑤2回転裏月→3回転裏小指ダーティフィンガー灯台→逆落とし
⑥螺旋→ゴースト灯台→逆落とし
⑦1回転灯台→すくいけん太ももキャッチ→1回転灯台→持ち替えけん

正直あまりトリック思いつかず…
初チャレンジのゴースト灯台はまだまだクリーンには程遠いけど好きなトリック。
ジャグのルーティンに入れたりするとめっちゃオシャレなんだよな…
来年のお楽しみ、ということで。

 

3週目:静止系
①前振り大皿極意→大皿極意地球回し→回転けん
②ワールウィンドうぐいす→ダウンスパイク
③中皿極意→90°クロック→ダウンスパイク
④銀河系一周
⑤スイーツスペシャルうぐいす→うぐいす谷渡り→回転けん
⑥アンダーバード→大皿→こっくりうぐいす→ダウンスパイク
⑦すべり止め極意→すべり止め極意地球回し→極意渡り→中皿極意→中皿極意地球回し→回転けん

ずっと逃げ続けてきたジャンル。
とにかくストレス溜まるトリックが多いので最後ダウンスパイクで締めがち。
③中皿極意からのダウンスパイクは初めてやったけど気持ちよかった!

 

4週目:何でもアリ
①ジャグダウンスパイク→地獄車
②2回転飛行機→2回転はねけん→2回転スワップダウンスパイク
③裏月とんぼ返り1-2-3
④3回転スワップダウンスパイク
⑤3回転裏月→3回転裏月とんぼ返り→逆落とし
⑥かぶせ裏月→ダウンスパイク
⑦1回転灯台→インスタとんぼ返り→裏インスタとんぼ返り→ダウンスパイク

結局裏月とダウンスパイクばっかりやっちゃうんだよな…
個人的にはリズム良く決められた②⑦がお気に入り。

 

以上!極私的#28trickslaterトリックリストでした!

いやー、しんどかった!そして楽しかった!
なんかめちゃくちゃスキルアップできた気がする。

クソほどありきたりな感想だけど。

完走した人もできなかった人も、すべての参加者のみなさんに
僕から「がんばったで賞」を!

あ、いらない?ま、自分で満足できてるならそれが一番。

来年はどんなテーマでやろうかなー。
来年こそ新しいけん玉ちゃんと用意しよう。
ウェイトもバッチリなヤツを。

その時までにどれだけ成長できてるだろう?
肘は治ってるといいな…

 

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相棒も頑張ってくれた。お疲れさん。